
学校の玄関前に置かれている寄せ植え。
確か昨年の秋にハボタンなど秋冬向けの草花を
可愛らしく植栽してくれました。
もう春になったので春花壇用の草花にかわると思いますが
なんとまだ花が咲いているではありませんか。
よく見るとハボタンです。ハボタンはご存知のとおり、アブラナ科の植物。
したがってアブラナ、つまり菜の花やキャベツなどと同じ
低温によって花芽が分化し、昼が長くなってくる(正式には夜が短くなる)と
開花する性質を持っています。このようなタイプの植物を長日植物といいます。
長日植物のハボタンは春になって日が長くなったので咲いちゃったんですね。
まだ花が少ない時期。せっかくだからアブラナ科の花でも鑑賞したいと思います。
さてフローラ結成2年目である2010年ごろ、園芸科学科の女子メンバーと
植物ホルモンのブラシノステロイドの生成を阻害する薬剤を散布すると
明るさを感じやすくなる反応を利用して草花の日長反応を狂わす研究をしていました。
しかし気温なども開花に影響を与えることから、思うような変化は得られず休止。
ところがそれから数年後、また新たな女子メンバーが実験を再開。
今度は短日植物のキクに散布しました。
するとどうでしょう。1週間ほどですが、明らかに開花が遅れたのです。
一般にキクの開花を抑制するには電照栽培を行い、夏を長くする必要があります。
しかし彼女たちの研究は一切電気は不要。薬品で狂わしたのです。
この研究はライトマジックショーと名付けられ、いろいろな大会で発表しました。
フローラが草花班として活躍していた頃の話です。