緑の芝と木々。そして明るく鮮やかな色の建物。
まるでヨーロッパにでも行ったような風景です。
ここは第1農場。数ある名農の農場の中で最も古く、そして最も大きな農場です。
実は名久井農業高校、70年以上も前にこの地に誕生しました。
つまりここに校舎があり、名農生は実習をしながら学んでいたのです。
当時は畜舎もこの農場にあったらしく
馬淵川が氾濫するたび校舎の2階に家畜を避難させたといわれています。
そこで度重なる水害から逃れるため、
歩いて10分ぐらいの高台に校舎、畜舎などが移転しています。
ではここに残ったのは何でしょう。
それが果樹。移転して苗木から育てていたら
何年経っても勉強ができないからです。
現在はニンニクなどの畑作も少し栽培していますが
この広い第1農場はほぼリンゴ、ブドウ、サクランボ、モモなど
名農が誇る果樹類専用の農場となっています。
今まで果樹は園芸科学科の学習分野でしたが、今年から募集停止になったため
草花分野の学習が環境システム科に移るように
果樹の学習は今後、生物生産科が担当することになりました。
外から見ると単に1学科減っただけに見えますが、
農場の運営や学習のシステムを再構築しなければならず
校内では2つの新学科ができたのと同じ。大きな出来事なのです。
この春入学した1年生は、そんな新しい時代の名農を担うため
大きな期待を寄せられています。
名久井岳を眺めることができる果樹園で、新たな夢を語ってほしいものです。
今日は開校記念日です。