
まさに花を咲かせようかと蕾が膨らんできたのが沈丁花。
ご存知、春を告げる香りの強い庭木です。
沈香(じんこう)と呼ばれる香木と丁子(しょうじ)というスパイスに
似た香りがすることから、この名がついたといわれます。
では問題です。三大香木とはいったいどんな樹木でしょうか。
答えは春の沈丁花、夏のクチナシ、秋の金木犀。
さすがに冬はないだろうと思っていたら
調べると「蝋梅」(ろうばい)という樹木が香るようで、
これを入れて四大香木ということもあるそうです。
さて沈丁花にはいろいろな不思議があります。
まずイチョウのように雌雄異株で、
雌株には赤い毒のある実がつくそうですが、見たことがありません。
なぜなら日本で栽培されているほとんどの沈丁花は不思議なことに雄株。
理由はわかりませんが、皆無ではないのでぜひ探して見てください。
また植物の香りは芳香剤によく用いられますが
その多くが金木犀やジャスミン。
そういえば沈丁花の香りという製品は記憶にありません。
研究によって100種類以上の香気成分によってできていることが
すでにわかっていますが、なぜ芳香剤にならないのでしょう。
もしかしたらあまりに香気成分が多く、コストがかかるからかもしれません。