青森県で初めて誕生した農工を融合した学科「環境システム科」。
工業系では電気についても詳しく学び、在学中に電気工事士の資格取得もできます。
しかしこのような学習をするのは工業高校というイメージがあるため
環境システム科の中学生における知名度は残念ながら低いのが現状です。
そこで中学生に名久井農業高校でも電気の学習をしていることを知ってもらうため
新設から数年間、中学生対象の風力発電コンペを開催していました。
この風力発電キットはその時に使ったもの。
コンペは2つの視点からそれぞれのチャンピオンを決定しますが、それがユニーク。
ひとつは規定時間内の中での最大瞬間発電量。
参加した中学生は、このキットの羽根の大きさやピッチを自由に変えてチャレンジします。
そしてもっとも高い発電量を記録したチームが優勝者で、雷神賞が授与されました。
もうひとつは発電開始までの時間。つまり早く回り出し発電を開始したチームが優勝で
こちらは風神賞を授与しました。また中学生だけだと盛り上がらないので、
環境システム科の3年生も数名一組のチームを作り、全員参戦していました。
発電量や発電までの時間は会場に設置された大きなスクリーンに
リアルタイムでグラフとして表示されるので誰でもわかります。
したがって会場は大騒ぎしながら、楽しく盛り上がったものです。
この企画は夏休み、体験入学とは別に行われ
他学科とともに10種類ぐらいのコースを設定し、1日かけて行っていました。
遠くは岩手県や青森市からも参加してくれたのを覚えています。
実はこのイベントの企画運営をしていたのが、なんとチームフローラフォトニクスでした。
嬉しいことにフローラ解散の2年ほど前、高校生が企画運営する優れた教育活動として
教育甲子園ともいわれる時事通信社教育奨励賞をいただきました。
校長先生が受賞する名誉ある授与式ですが、名農はフローラの代表も参加させ
新聞社や文科省の皆さんから盛大に祝っていただいたのを覚えています。
この企画、フローラ結成時から8年間行いましたが、残念ながらフローラは解散。
それとともにこの企画は消えてしまいましたが、いつか新しいアイデアで
地域の子供達に農業高校を理解してもらう活動を再開してもらえれば嬉しいと思います。