休校になってもう3週間以上たとうとしています。
学校は大きな建物です。そのため主役の名農生がいないと
なんだか魂が抜かれているような状態で生気を感じません。
ところが先日、資料を探しに農業クラブ室に入ってみると何者かの気配がします。
それもそのはず、見上げると大きな張りぼての人形があります。
もちろん人形なのですが、大きな顔がついているので
不思議に生き物がいるような雰囲気を出しているのです。
さてこの真っ赤な張りぼて。いったいなんだと思いますか。
そもそもはリンゴのマスコット。かつて青森県で農業クラブの全国大会があった際、
盛り上げるために制作したものです。名前は「リンリン」。
青森大会を開催した時、全国大会事務局を担当していました。
県内の農業高校が手分けして各競技運営したので、
このマスコットの制作指示を各校に出した記憶があります。
確か県内に5体ぐらいあったはず。
大会最終日は青森市にある文化会館で表彰式などの式典を行いましたが
その際は、各校に散らばっていた全部のリンリンが会場に集結。
会場をうろついては、全国数千名の高校生から体にメッセージを書いてもらったものです。
この企画名は「リンリン ゴーイング アラウンド」。
参加する側も運営する側も楽しもうと県下の生徒たちと考案したイベントでした。
現在、農業クラブの全国大会には必ずといっていいほどマスコットが存在します。
でも初めてマスコットを大会に登場させたのは青森大会なのです。
この他にも北海道の生徒から順に受けていた農業鑑定を公平にくじ引きにしたり、
機関誌リーダーシップを見せると市内のお土産屋さんが割り引いてくれるなど
いかに今までの大会の常識を壊そうかとさまざまなチャレンジをした大会でした。
でもこのリンリンの体には当時のサインはありません。
実は大会の後、きれいに張り替えて再利用したようです。
それもリンゴではなく、サクランボのキャラクラー。
いろんなところに思い出が隠れています。