机上で可愛らしい花が咲いています。
これはみなさんご存知のパンジー(三色スミレ)。
パソコンの脇に飾ると癒し効果抜群です。
でもパンジーを栽培した経験のある人は
いかにこれがありえない風景であるか気がつくはずです。
ご存知のとおり、パンジーは代表的な花壇を飾る花。
つまり太陽光がたくさん必要なのです。
可愛いので鉢に入れて飾った人もいると思いますが
室内では光量が足りず、必ず花首が徒長してみっともない姿になります。
ところがこれはどうでしょう。徒長するどころか、茎も短くなっています。
これは植物ホルモン「ブラシノステロイド」の生成阻害剤を散布して
研究班の生徒たちが作ったもの。簡単にいうと光を感じやすくなり
室内で栽培しても徒長しないのです。
名前は「テーブルパンジー」。おしゃれな名前をつけました。
薬品を提供してくださったのは理化学研究所。
新しい農業利用を探って欲しいとのことからでした。
このテーブルパンジーの開発は理化学研究所でも喜んでいただき
なんと年に1度の理研の一般公開の際、研究ブースに展示してもらました。
この効果を利用すると、異常気象で日照不足になっても、
収量を高めようと密植栽培しても大丈夫なことになります。
フローラが開発に乗り出した初代バイオエンジンも
微生物ではなく、この薬剤で光合成能力を高めて浄化を促進していました。
残念ながら農薬登録されていないので、実用化は断念しましたが
いずれも女子高校生らしい草花研究でした。