ここに1冊の本があります。
中には公園の設計図のようなものと
実際にそれを写真で撮影したものの両方が載っていて
比較しながら見ることができます。
でもこれは造園の授業で使う資料図表ではありません。
なんとすべて名久井農業高校のキャンパスなのです。
名農は昭和60年、緑化推進運動功労者として内閣総理大臣賞を受賞しましたが
この冊子は受賞を記念して出版されました。あれから35年。
樹木は大きくなり、逆に伐採する作業が少し行われていますが
これは当時の様子を知るうえでとても興味深い資料です。
右下に美しくデザインされたテーマパークのような写真があります。
こんな場所でゆっくり昼休みや放課後を過ごせたらどんなに素敵でしょう。
ところが残念ながら現在、このような場所はありません。
いったいここはどこだったのか地図で探って見るとびっくり。
なんと現在、ハンターズの本拠地となってる馴化温室が建っているところです。
受賞後、時代とともに何度か学科再編が行われました。
おそらく新学科の学習の場を作るため、公園が取り壊されたのだと思われます。
また現在、馴化温室前の駐車場は、かつて盆栽置き場や生垣の見本園として
整備されていたこともわかります。
この本を元に現在の植栽マップを作って見るのも
面白い学習になるかもしれません。
貴重な資料を残してくださった先輩方に感謝です。