古いバッグの中にこんなデジタルカメラが入っていました。
これは日本のメーカーが2004年頃に売り出したもの。
毎年新製品が出てくる業界なので数年で廃番となってしまいました。
ところがこのカメラを買い求めたのは5年ほど前。
当然、店頭にはないので、インターネットの中古販売サイトで見つけました。
なぜ最新型ではなく、10年も前の廃番カメラを探したのでしょうか。
もちろん理由があります。当時、フローラは
北極圏の草花のネクターガイドを研究していました。
ネクターガイドとは昆虫の目だけに見える蜜のありかを示すサイン。
紫外線だけに反応するため、撮影するには
紫外線だけを透過するフィルターをレンズに装着する必要があります。
ところが最新型のカメラは、きれいな写真を撮影するため
カメラ本体になんと紫外線カットフィルターが組み込んであるのです。
つまり紫外線がカットされるので、新型はネクターガイドが写りにくいのです。
そこで調べると、この古い機種にはカット機能がないことがわかりました。
そういうわけでこんな廃番カメラを手に必死に入れたのです。
おかげでなんとか撮影に成功。
研究成果を国立極地研究所で無事発表することができました。
1回の研究のためにカメラを購入するとは
なんてフローラはお金持ちかと驚くと思いますが、実はこのカメラ
廃番になっていたので価格は数千円。無茶苦茶安かったんです。
問題なのはネクターガイド以外の写真を撮るとさすがに画素数が少なく
スマホよりも画質が劣るのです。
そのためあまり使い道がなく、このように眠っていたわけです。
久々の再会、もったいないからまたネクターガイドでも撮影しましょうか。