
皆さんは、ジャガイモといえばどの品種を思い出しますか。
おそらく多くの人はダンシャク、もしくはメークインではないでしょうか。
粉質で粉ふきいもに最適なダンシャク。
粘質で煮崩れしないため煮物やカレーにぴったりのメークイン。
誰もが一度は食べたことのある人気の品種です。
しかしダンシャクは明治時代、メークインは大正時代と
いずれもかなり古い品種なのです。
実はジャガイモには100近い品種があり、
古いこれらの品種より優れた食味を持つものは数多とあります。
この少し赤いジャガイモはベニアカリ。
コロッケにしたら男爵なんてもんじゃなく美味しい品種です。
ところがあまりジャガイモのコマーシャルは聞いたことがありません。
これには理由があります。それは新しい品種のPRをしなくても
メークインなど古い品種が売れるからです。
高い予算をかけてPRしたところで、古い品種に置き換わるだけ。
爆発的に消費が増えることなどあり得ないため
ジャガイモ業界はあえて新品種のコマーシャルをしないのだそうです。
なんだか育種家が可愛そうに思えてきます。