
地元の産直市場で懐かしいものを見つけました。
柱にくくられている木の枝、そう「繭玉」です。
これは豊作を祈願する全国各地にある風習で、
ミズキなどの木の枝先に丸めたお餅をつけて飾るものです。
一般的にはこれは蚕の繭をあらわしていますが、
地域によっては稲穂や果実にみたてるところもあります。
県南一の果樹や畑作の産地なのに蚕とはピンときませんが
昔はこの地域ではどの家庭でも養蚕業をしていました。
したがって今年も繭がとれますように、
さらに蚕の餌である桑がちゃんと育ちますようにと繭玉を飾ったのです。
最近、八戸市の加工品として桑茶が有名になりつつありますが
これも昔、この地域で営まれていた桑畑が今は耕作放棄地として荒れているため
それをお茶にすることで再生しようという取り組みのひとつです。
ではこの繭玉、飾るのはいつでしょう。
それは1月15日の小正月。農家の正月ともいわれ
各地に豊作祈願にかかわる伝統行事が盛んに行われます。
青森県では今年も神楽などが披露されたと新聞で取り上げられていました。
小正月をこのように新暦1月15日で祝う地域もありますが
いまだに旧暦で祝う地域もまだたくさんあります。
明日、1月8日は旧暦の1月15日。晴れると満月を見ることができます。