先日、かなり前に私物を整理するために
いろいろ収納したと思われるダンボール箱が出て来ました。
さすがに当時の書類はもう使うことはないため破棄することにしましたが
懐かしいものもたくさん出て来ました。それがこの電卓。
旧式で今の電卓のように、たくさんの機能はついていません。
逆にそのためかスッキリしたデザインで長年愛用していました。
最近見ないと思っていたら、どうやら真っ暗な箱の中で眠っていたようです。
さてこの電卓はディーター・ラムスというドイツの有名なデザイナーが手がけ
1987年に発表された製品を、復刻したモデルです。
このラムス氏はグッドデザインについて次のように定義しています。
1.革新的
2.実用的
3.美しい
4.分かりやすい
5.主張しない
6.誠実である
7.長持ちする
8.細部まで完璧
9.環境にやさしい
10.純粋で簡素
まさにこの電卓は、そんな考えによって作られているといえます。
製品発表後、MOMA(ニューヨーク近代美術館)に収納されたことを考えると
この電卓は単なる製品ではなく美術作品なのかもしれません。
iPhoneファンの皆さん、初代iPhoneの電卓アプリが
この電卓の丸いボタンのデザインを真似ていたのをご存知でしたか。
優れたデザインはこのように後世に引き継がれるようです。
せっかく再会した電卓、また使おうと思います。