
今年も冬の風物詩である雪吊りが
名久井農業高校の松の木に施されました。
雪吊りとは雪の重さで枝が折れないように
縄を張る東北や北陸など北国に見られる園芸技法です。
中でも有名なのが金沢の兼六園。
放射状に張られた縄の美しさを見ようと寒い中、観光客が訪れています。
雪吊りにはいろいろな方法があるようですが
このように縄を放射状に張る技法を「リンゴ吊り」といいます。
なぜなら明治時代、西洋から導入されたリンゴは
最終的に青森県で本格的な栽培が始まります。
しかし津軽地方は大雪が降るところ。
そこで雪で枝が折れないよう守るために樹木の幹に寄せて柱を立て、
その柱から放射状の縄を張り、枝を吊る技法が生まれました。
そんな理由でこの美しい雪吊りをリンゴ吊りと呼ぶようになったようです。
装飾として施すのではなく、
必要から生まれた無駄のない美しさはまさに「機能美」そのものです。
さて今日はクリスマスイブ。
そのせいでしょうか、枝ぶりの良い和テイストの松が
雪吊りのせいでモミの木に見えてきました。