
これは2年生のハンターズの男子一人が黙々と取り組んでいる研究。
数種類の植物を栽培していますが、これはそのひとつ「コキア」です。
日本ではホウキギ、ホウキグサと呼ばれています。
また秋になると真っ赤に紅葉することから
バーニングブッシュともいわれたりもする一年草です。
昔からこの地域では畑のキャビアと呼ばれる
トンブリを食べますが、このコキアはその仲間です。
さて彼はこのコキアで土壌の除塩に挑んでいます。
なぜならコキアは耐塩性の高い植物だからです。
また蒸散量の多い草花のサンパチェンス、
吸肥量の多いといわれるトウモロコシでも試しています。
しかしただ植えて比較するのでは面白くないので
ホルモン剤や微生物などを利用して
除塩効果が高まるかも観察しています。
3鉢並んでいますが、左が何もしていないコキア。
真ん中と右がある処理をしたコキア。
こちらの方がよく成長しているのがわかります。
面白いことにサンパチェンスでもトウモロコシでも同傾向。
期待が持てます。
現在は栽培管理をしながら観察していますが、
8月下旬には掘り上げ、ECなどの調査を行う計画を立てています。
このように植物を使った環境修復をファイトレメディエーション といいます。
東日本大震災による津波はもちろんですが、
大型台風が頻繁に発生するようになった今、
高潮や風雨などが原因で塩害が発生しやすくなっています。
それをなんとかしようというハンターズの試みではありますが
これも震災直後の2011年にフローラが一時期取り組んでいた研究の再開なのです。
ホウキグサといわれるように農地の塩類をきれいに掃き取れるのか。
結果が楽しみです。