小さな容器に名久井農業高校の第二の校訓ともいえる
「緑育心」(りょくいくしん)のステッカーが貼ってあります。
いったいこの容器は何に使うものでしょう。
名農は10年ほど前から入学式当日に
新入生へ植物の種と鉢をプレゼントしています。
この活動はせっかく緑化活動日本一に輝いた名久井農業高校に入学したのだから
ぜひこの機会に植物を育ててほしいというメッセージが込められていて
かつて園芸科学科の草花班が単独で企画したものでした。
好評だったので、現在は農業クラブが引き継ぎ活動を継続しています。
さてご察しの通り、この容器には種子が入っているのですが
いつもの鉢ではありません。
なぜならカイワレダイコンなどスプラウトの種子が入っているのです。
どうやら今年は草花ではなく土がなくてもすぐ育ち
さらに食べることができるスプラウトを選択したようです。
さすがは農業クラブ役員。いろいろ考えるものです。
名農生は3年間、いろいろな植物を育てます。
最初は自分が植物を育ててやっているんだと思いながら実習しているのですが
不思議なことに卒業が近づく頃には
なぜかみんな「私は植物に育てられた」と話します。
まさに「緑育心」(緑は心を育てる)。
誰が考えたのか素敵な言葉です。