
まだ雪がちらつくことはありますが
その多くが雨に変わりつつあります。
北国の青森ではちょうど木の芽が膨らんでくる頃。
木の芽起こしという表現がぴったりの雨です。
さて2019年の夏は気温が低くなるという予報が出ています。
エルニーニョ現象が夏まで続くと考えられているからです。
とはいっても最近は水稲の収量が大幅に減るほどの冷害には遭遇していません。
おそらく今の高校生は冷害については、まったくイメージがわかないと思います。
記憶に残る冷害は1993年、平成5年の大冷害。
米不足になったため日本中でタイ米を食べた年です。
その年の青森県の水稲作況指数は28。とんでもない数字でした。
また衝撃的だったのは昭和55年、56年と2年連続発生した大冷害。
青森県の作況指数は47、65。農業高校に勤めたばかりのうえ、
水稲担当だったので今も記憶に残っています。
当時、撮った写真には8月なのにセーターを着ている姿が写っています。
また農場の先生から周辺に落ちている縄があったら拾ってこいという
指示を受け、生徒と集めた覚えもあります。
理由は冷害を悲観して自ら命を立つ人を防ぐため。
実際、悲しいことに亡くなられた方もいらっしゃしました。
そんな年だったので当時は冷夏の仕組みや対策などを教えていました。
いくら農業が近代化されたとはいえ平成でも起こる大冷害。
忘れた頃にやってくるかもしれません。