自家受粉させるために取り除いたキキョウの雄しべです。
それはなぜでしょう?キキョウは雄しべが熟して花粉ができても
雌しべはまだ未熟で受粉できません。逆をいうと雌しべが
熟したときには、すでに自分の花の雄しべは老化して使えないんです。
したがってもっぱら他の株の花粉を利用しています。
これは近親の交配を避けるためのキキョウの知恵です。
ところが今回は突然変異を見るために自家受粉させる必要があるのです。
取り除いた花粉は乾燥させて冷蔵庫に保存するとしばらく使えます。
雌しべが開いてきたら、保存していた花粉を使って交配するのです。
品種改良は時に自然の摂理に逆らうことも必要になるのです!