今季リーグ戦のアルビレックス新潟が誇っていいこと――
逆転負けを喰らったことがない

今季リーグ戦のアルビレックス新潟が自慢できないこと――
逆転勝ちをしたことがない


球技というのは点取り勝負だから、須らく「先手必勝」、リードを奪うことが勝利へのセオリー。
とりわけ、サッカーというのは、その競技の特質上、先制点が重要になってきます。

いつ読んだかは忘れたけど、欧州の主要リーグでの「逆転負け」の比率は、Jリーグのそれと比べて低いんだそうな。
それと、同じ負けでも、逆転負けの方が、それも後半30分以降にゲームをひっくり返されるとか、[0-2][0-3]のスコアを覆されるとかは、相当に批難されるものらしい。

去年7月に開催されたFIFA・U-20ワールドカップで、河原のいる日本代表は、決勝トーナメント1回戦でチェコ代表と対戦。
後半28分までに[2-0]とリードしながら、残り15分で追いつかれて、PK戦負けしてしまった。
このとき、日本のメディア・サポの大半は、“調子乗り世代、よくやった”と称賛の声が大多数だったわけだけど、外国メディアの論調は、後半30分近くまで[2-0]と勝っていながら、追いつかれてしまった日本のことを批判するものが多かったって話です

2006年のFIFAワールドカップの日本×豪州も、戦後に同じような批判が現地ドイツでは展開されたってことだし。

これらに照らし合わせれば、今季のアルビは、実に〝理に適った〟戦い方をしています。
だって、逆転負けをしたこともないし、追いつかれての引き分けもないんだから。
※ヤマザキナビスコ杯では1度あったけど※
そして、逆転勝利が皆無ってのも、皮肉なことに理に適ってんだもんね。


で、あるにしても、今シーズン、アルビが逆転して勝ったってことがないのは……。
昨季のアルビの特徴のひとつって、「逆転劇の増加」なんだけど、今季ここまでゼロってのは……。

2006シーズンのアルビは、早い時間帯に先制されると、シュンと顔を下げてしまい、そのままズルズルとゲームのエンディングを迎えてしまう傾向にありました。
それが、2007シーズンの新潟は、先行されても顔を上げて戦い、しぶとさを身に付けて、結果、J1昇格以降最多の逆転劇を演じられるまでになりました。

ところが、一転、2008シーズンは、2006シーズンに逆戻り。

昨日の鈴木監督はゲーム後に、
“失点してしまうとなかなか精神的に得点が多く上げられない、ということで、若干沈んだような状態になるのかなと思います。”
と質疑応答に答えてます。

得点能力が低いから、先制されると精神的に落ち込み、ますます泥沼にはまる。

それを回避しようと、腰の引けた安全第一の戦い方をしてしまい、アグレッシブさが欠けてしまう。

アグレッシブさが出てないから、主導権を相手に渡し、結果的に先に失点しまう

精神的に落ち込み、ますます泥沼にはまる

[負のスパイラル]に陥ってしまっている状態だわな。


山口素弘が退団した後、“新潟には精神的支柱が必要だ”、“ドゥンガやロイ・キーンのような闘将が欲しい”という声が各所で上がり、実際、フロントも『リーダー』の必要性を認識して、あの名前を書いてはいけないチョビ髭を獲得したわけだけど、ヤツがジェフUに出戻ったことで、精神的にひ弱なアルビに戻ってしまったのか?

なんにしろ、いま現在のアルビは、精神的にチームを引っ張っていく人材が乏しい、否、いないと言った方が適切だろうね。
勲は、自分のことでいっぱいいっぱい。
ムードメイカーの千葉和彦も、あんなコンディションだし。
中堅どころの千代反田に引っ張って欲しいけど、そういうキャラじゃないのか?

望ましいのは、矢野貴章なんだけどなぁ。


今週の週刊少年サンデー掲載の『GOLDEN☆AGE』に、死語の表現だけど、「胸キュン」の場面が描かれてたんですね。
かもめ中サッカー部は、神奈川県大会決勝戦を前半を1点ビハインドで折り返したけど、ゲーム内容で行き詰まり、チーム間の雰囲気が最悪状態。
このままじゃ、後半逆転できない――ってところで、頼りない言動ばかりしていたキャプテンの徳ちゃん先輩が、ビシッとチームに〝エネルギー〟を注入するんですよ!

イレブンみんなの長所・良いところを列挙していき、

 “おめーら、大丈夫だぜ”

 “かもめ中は負けねえ”

と自信を回復させるような〝おまじない〟的な台詞を言うんだよ。
そうしたら、一気にチームの雰囲気が好転。
逆転勝ちへ向けて、足取りが軽くなって――
という場面があったんですわ。

まあ、所詮、漫画の中の話なんだけどね。
でも、真実を突いてもいます。

今のアルビの選手は自信喪失状態。
GKの北野の顔なんて、もう不安一杯って感じ。
みんな、不安な面持ちで戦ってんだもん。

だからこそ、チームリーダーが欲しいんだよ。

北京五輪のU-23日本代表が弱かった原因のひとつは、強固なチームリーダーがいなかったせいでもある、と言われています。

誰でもいいから、精神面でチームを引っ張っていく選手よ、現れてくれ!
こればっかりは、サポーターの力では補えないんだからさ!

そして、逆転勝ち出来るようなメンタルの強いチームに生まれ変わってくれ!

あ、でも、無理に「逆転劇」が生じるようなシチュエーションは、遠慮願いますけど。