我々アルビレックスサポーターは、本気で天皇杯賜杯を戴冠することを願っていたのだろうか?

“今度の元日こそ、国立で応援したいね”

“1月1日には、新潟から東京に行くぞ”

そんなことを、耳にし、目にしているけど、果たしてこれらは〝ポーズ〟じゃなかったのではなかろうか?
口ではそんなことを言っていながら、その実、元日に応援することなど〝ありえへん〟と思っていたのではなかろうか?

 

“毎年のように、J2チームには苦戦したり、負けているのだから、油断せずにサガン鳥栖と戦えよ”

そういう戒めの言葉も見聞きしたが、それは選手たちへじゃなく、自分自身に向けての言うべきじゃなかったか?
油断していたのは、サポーター本人ではなかったか?

 

11月4日の東北電力ビッグスワンの客席を思い出してみると、そう感じざるを得ないのだ。

9500人という観衆の数にショックを受けている人は、少なくない。
吾輩は、1万5000人には届かない、せいぜい1万2000~1万3000人だなと予想していたので、そんなには衝撃を受けなかったけど、それでも入場者数が発表されたときには、軽く驚いた。

そして、東京の自宅に戻る新幹線の車内で考えたのだ――

 『果たして、アルビサポは本気で天皇杯を狙ってたのか』

『J2チームだと油断していたのは我々だったのではなかったか』

 

苦戦をしたとしてもサガン鳥栖には勝つんだから、俺が・私が・ボクが・オイラが、セイゴローに行って応援しなくても問題ないや
――そう面倒くさがって、ビッグスワンに行かなかったという人間、大勢いたよね。

シーズンパスでは天皇杯を観戦できないのか
無料招待券も配布されないのか
だったら、応援しに行くのは止めるか
どうせ、勝つんだしさ
――お金をケチって、東北電スに行かなかった人間、たくさんいたよね。

普段の4分の1しか人が集まらなかった理由を鑑みると、そういうふうにしか推理できない。


11月4日というカレンダーを考えるに、文化祭・学園祭などのために、行きたくても行けなかったというサポもいるでしょう。
冠婚葬祭で、行けなかったサポもいるはず。
お仕事で、親の介護で、試験で、病人の看病で、それどころじゃなかった人もいたに違いない。
それと、天皇杯に価値を見出せないって人も、いたのかもしれない。

だがしかし、それだけでは、「9500人」の説明にはならない。
新潟サポーターたる者、天皇杯開催を知らないって人はいないはずだ。
やはり、怠けて、ケチって、油断して、脚を運ばなかったサポーターが圧倒的多数なのだろう。

尤も、そういう傾向は、今年に限ったことではなく、昨年も一昨年も同様。
また、他所のJクラブサポーターにも当てはまることだ。

 

吾輩思うに、J1昇格後、毎年のように天皇杯でJ2勢に苦しむのは、サポーターの熱意が、総体的なパッションが、大幅に足りないことも影響しているのではないか!

「数は力」とは田中角栄の名言だが、これはサッカーの応援にも当てはまる。
たくさんのサポーターの声と拍手と視覚的圧力で、敵チームにプレッシャーを与える
―― サポーターも、戦力のひとつだと言われる所以だ。

J2のチームなんて、普段は1万を切る観衆の前で試合をしているのだ。
9500人の敵チームサポーターの中でゲームをするなんてこと、慣れっこだ。
だけど、2万人、3万人、4万人の観衆で埋まった場所で試合をしたら、どうだろう?

その昔、プロ野球のパリーグの球場がどこも閑古鳥が鳴いていた時代の話。
パリーグのチームにいた選手たちが、トレードでセリーグの球団に移籍すると、決まって戸惑ったことがあるという。
球場には一杯の観衆がいて、緊張してしまったというのだ。

もしも、もしもだけど、11月4日の東北電力ビッグスワンに3万人のサポが詰め掛けていたら、サガンの選手はかなりのプレッシャーを感じてしまい、思うようなプレーを発揮できなかったと思う。
パリーグからセリーグに移籍した選手のように、面食らって緊張して、自分のプレーが出来なかったと思う。

あの日、鳥栖イレブンは、思う存分の力を発露できていた。
ノープレッシャーで、プレーしていたように見えた。
そうさせてしまったのは、我々サポーターの責任だ

新潟イレブンのブザマで、不甲斐ないプレーは断じて許せないものであり、ブーイングを受けて当然だった。
だけど、そのブーイングは、サポーターにも向けられて然るべきだったと思う。
スタジアムに来られるのに来なかった人はもちろん、スタジアムで応援していた人もそうだと思う。

試合前のスタジアムの空気は、弛緩したものだった。
ビハインドを負って、ようやく空気が張り詰めた。
明らかに、リーグ戦の時とは、様相が違っていた。
リーグ戦の時のような雰囲気作りが出来ていなかったのだからね。

吾輩も大いに反省している。
「FCドガッチ」のダイジェスト映像で、鳥栖のゲームをチェックしたけど、そんなに脅威を感じなかった。
J2の順位も順位だし、そういうことも頭にあって、知らず知らずのうちに舐めてしまっていた。

キックオフ前、呑気にサガンサポのところに出向き、どういう経路で新潟に来たのか?移動時間は何時間くらいだったのか?そんなことを尋ねた。
試合後に、相手チームサポと会話をすることはあっても、試合前にこれから闘おうっていうチームのサポ相手に、そんなことは絶対にしないのに。
慢心が招いた行為だった。

 

「週刊サッカーマガジン」最新号に、鈴木淳監督のインタビューが掲載されている。

自分たちのサッカーが何かというと、運動量を生かしたアグレッシブなサッカーですね。
勝ちにいくためには前からボールを奪いにいって、できるだけ早く攻める。
早く行けない場合はサイドを変えて、ボールを動かしながらプレーする。

(アウエー磐田戦のハーフタイムで選手に激怒したことを尋ねられ)
いや、目指すサッカーができないことが悪いわけではないんですよ。
やろうとしなかったことが悪かったわけで

前からどんどんプレッシャーを掛けていくのは我々の特徴だし、できるんだけれども、13節の磐田戦の前半にはその意識があまり見られなかった。
だから、選手に話したんです

今読むと、非常に示唆に富んだインタビューだ。
サガン戦の敗因を、そっくりそのまま言い当てたような鈴木監督の発言だ。

そう!アルビの選手達は、自分たちのサッカーを出来なかったんじゃなく、やろうとしなかったのだ。
だからこそ、敗れ去ったのだし、それを察知したサポーターの怒りを買ったのだ。

そう!そして我々サポーターも、いつもの応援をやろうとしなかったのだ
出来るはずなのに、やろうとしなかったのだ


来年の天皇杯4回戦は、セイゴローを4万人のサポで埋めよう

天皇杯のステータスが下がっていて、他チームの試合会場も1万人割れなので、4万人も来るのは、正直難しいけど、やってみよう
リアルな数字でいえば、最低でも3万人台には乗っけて、選手を後押ししなくてはいけない。

    “俺たちは、天皇杯王者になるぞ”

3万人・4万人の観客は、その意思表示にもなるわけだ。
応援にも行かないで、“天皇杯チャンピオンになるぞ”と訴えても、何の説得力もありません!

天皇杯の4回戦で、観衆が2万人以上になることなど稀も稀。
でも逆に言えば、3万人、4万人も集まったら、選手は感激するよ
かなり感激するし、モチベーションは上がるよ
“絶対に、元日の国立に連れて行き、優勝の喜びを味あわせるぞ”
そう、心の奥底から決意させるに違いない。


あと、リアルな話、天皇杯なんて、そうそう応援できるチャンスはないでしょ。
殆どのゲームは12月開催で、いくら土日開催でも、忙しい年の瀬に、おいおい応援に行けるもんじゃない。
それに、殆どの試合が西国開催で、物理的に移動するのも大変。

となると、必然的に応援に行けるのは、4回戦しかない。
だから実質、4回戦しか、「元日に俺たちを国立を連れて行け」とアピールできないわけだ。


来年はの天皇杯4回戦は、満員にしよう。
満員が無理でも3万5000人、3万5000人が厳しいなら3万人、少なくとも今年の3倍以上のサポでアルビを応援しよう。 

選手に責任を果たせと言うなら、俺らも責任を果たそう。

今年度の鬱憤・無念・屈辱は、やっぱり来年度の天皇杯でこそ晴らさなくては!
今年の落とし前は、来年、きっちりつけよう!