前回からの続きです。(続き?という方は「初の国際恋愛 どん底の体験」をご参照ください)


ベッドルームの鍵が開けられ


中に入った私。


彼はベッドに突っ伏していて一言も発する気配はありませんでした。


婚約者さんの手前、


二人きりで部屋で話すより、


リビングに行って彼女の前で話した方が、


この二人の今後がスムーズなのではないか、


そう思ったので、


どうしようかな、


と思っていると


「ドア閉めて」と彼が一言。


なので言われるがままにドアを閉めました。


引き続き、


ベッドに突っ伏しているので、


しんどいのか、或いは、責め立てられるかと怯えているのだろうな、と思い


背中をさすっていると、


彼の方から


「もう僕の人生は終わってしまった。


鬱になったのは彼女のせいなんだ。


彼女は初めて会った時はとてもいい人だったけど、


それは真実の姿じゃなくて演じてたんだ。


あの人は悪魔だよ、悪魔。


僕、あんな悪魔のような人と結婚なんて絶対にしたくない。


だから、婚約者ビザで来たい、と言われた時も断ったんだ。


そしたら学生ビザを自分でとって押しかけてきた。


結婚をいつにするかなんて話もしていないのに、


仕事も勝手に辞めてきて。


信じられる?


ここに来てから、彼女、私は今働いてないからって、週200ドルくれって言ってくるんだ。


僕も男だから、この家や生活費・食費は自分が出すのは構わないけれど、


学校に行っているだけでなんで週に200ドルも必要なのかわからない。


結婚するんならあんなお金ばかり要求して僕の心配もしてくれない悪魔なんかより


君と結婚したいよ。


僕は最大の過ちを犯したよ。


もう終わりだ・・・」


と話してきました。




私は


「再度、彼女とよりを戻す気はないの?


もしそうであれば私は今後一切連絡しないし、身を引いて、彼女にもちゃんと説明するけれど?」


と再度、確認しましたが、


彼はもう彼女のへの気持ちはとっくになくなってしまい、むしろ憎悪に変わりつつあり、


婚約を解消して、飛行機代を出すから帰って欲しい、と。


私は再び、「貴方の人生は終わっていないし、結婚したくないならする義務なんてないのよ。


自分で変えられるのよ。婚約を解消するというのには勇気も労力も必要だけど、それができそう?


貴方が感じていることが本当なら、これからまず体調をよくして正常な判断をするためにも、


彼女にとりあえずどこかに移動してもらって、まず少し回復することを考えた方がいいと思うよ。


ご両親はご存知なの?」と聞きました。




すると、彼は、彼女が浮気の証拠を見つけたと同時に翌朝一番にご両親に電話して


全部話されたと。


仕事中に急にお父様から電話がきて何事かと思ったら、そのことで激怒していらして、


生まれて初めてFワードで父に罵られた、と言っていました。


でも、お父様に事情を説明すると、ある程度は理解して下さったようで、


「お前のしたことは間違ったことだというのは事実だが、それでも私の息子だから、お前のことを信用しよう。


あとは自分が信じるように決断しなさい。こちらはお前の思うように協力するから。」


というお話をしたとのこと。




そんなこんなで、


彼女との婚約を解消する、という決意を固めた彼でしたが、


私が帰る際に、


お願いだから僕を一緒に連れ出して、と


一緒に出るから玄関の前で待っていて、と。




私はもう、そんなに彼女のことが怖いのか、と思うと本当にいたたまれなくて、


また、婚約者って本来なら自分がしんどい時に一番力になってくれるはずの存在なのに、


その張本人に苦しめられている彼が不憫でならず、


もう自分も当事者である問題、という受け止め方よりも、


とにもかくにもいつもの彼に戻れるように元気になれるように、ややこしくなっている問題をまず解決しなくては、と思いました。


正直、仮に彼女との関係を無事に解消できて、私とやり直したいと言ってきても、


自分の中ではほぼ修復は不可能でした。


元気に戻るまでの手助けはしたいけれど、それ以降は無理だな、と。


だって、無理だと思いませんか?


そんな相手のことを見極められずに婚約して、


婚約したは、別にいい人が現れたからそっちの方がよくなったけれど、


周りの手前、また彼女が怖くて婚約破棄したいと言いだせず


こんな状況に追い詰められるって、、、


相当でしょう?


ただ、


そういう愚かさも変に納得できるような幼さも備えていた人だったので


だからこそとっても素直だったり。


やっぱり急に他人事のように切り捨てられないし、


まして実際にうつ病と診断されて苦しんでいるのを放り出すこともできず、


彼女とケリがついて、


しばらくして落ち着いた頃にさようならした方がいいかな、と思いました。


しかし、同時にこの浮気癖というか、こんな風になっているのは病気のせいもあるのか


(彼女との婚約にしても急だったようなので、躁状態の結果?と思ったり)


病気が治れば、私が本来の彼と思っている彼に戻るのか?といった考えも出てきて


自分自身もかなり混乱していきました。


私もその時にはだいぶ弱っていたのもあり、


ほとんど眠れないようになり、


食欲も落ちていたので、


語学学校時代の校長先生に勧められて、


大学の医務室を受診。


そこでDrに眠れないと告げると何故か、ということになりますよね。


それで事情をかいつまんで話していると、涙が止まらなくなり、


Drに大学内のカウンセラーを紹介されました。


このカウンセラーの先生との出逢いは本当に当時の自分の最大の救いだったと思います。


彼の方は翌週には彼女との婚約破棄に至り、

3週間後に彼女の移動先が見つかり、

彼女が出て行ってからは見違えるようにどんどん元気になっていきました。


この間に私もカウンセリングを受けていたわけなのですが、


とっても親身になって下さるカウンセラーさんで、


カウンセリングしていく中で、


『ちょっと、あのね、私、ここで何千人もの生徒や患者さんをみてきたけれど、


あなたのように自分を犠牲にしてというのかしら、そこまでセルフレスに誰かのことを


考えられる人に出逢ったのは初めてだわ。


だから、プロとして本来はクライエントの判断に影響を及ぼすようなことは言っては


いけないのだけど、人生の先輩である女性として言わせて。


その男の子に貴方はもったいなさ過ぎるわ。


鬱になったからといって女性に走る、ということはないのよ。


もともとそういうものを持っていて、それが病気によって表面化した、ということもあり得るかもしれないけれど、


彼はそれにしても重度の鬱にまで至っていないみたいだし、


その状態で、貴方と彼の婚約者が出くわした時の対応っていうのは、


きっと病気のせいではなくて、本質的にそういう弱さがあるのよ。


彼には彼の生い立ちなり、なんなりそういう弱さを持つに至った背景があるかもしれないけれど、


あなた、そんないざという時にきちんと対処できなくて、ベッドルームに閉じこもってしまうような人に自分の子どもの父親になって欲しいと思う?


もう一度言うわ、


彼は貴方にまったくもってふさわしくないわ!


と言って下さって。


この一言に本当に救われ、踏ん切りがつきました。


また、この先生にはその後も、彼の現在の状況で突き放しても鬱を悪化させることにならないか、


などいろいろと相談にのって頂きました。




そういうわけで、その後、その彼には折をみて


メールで別れを告げ(会って言うのはまだ衝撃が強すぎるかと心配もあり)


すべては終わったのです。




まさかの初めての国際恋愛で、


自分もずたぼろになり、


カウンセラーに通うことになるとはぜんっぜん思ってもみませんでした。笑




これしかもね、


その後のエピソードもあって、


この彼、懲りずにお別れした数ヵ月後、連絡してきたんですよ。


私は元気かどうかだけ確認したいな、と思ったので、まぁ、会いに行きました。


その時もね、頭では冷静に考えていたつもりだったけれど、


実際に電話が来た時も、会いに行く時も、あんなに緊張してドキドキしたことはないというくらいドキドキしていました。


自分もやっぱりそれ以上傷つくのが怖い、というか、傷つけられた相手に会うのが怖かったんでしょうね。


でも、ここは克服して会って、ああ、元気にしてるんですね、よかったですね、と言って


笑顔で帰ってこないと、これからずっとなんだか彼の陰に怯えてしまいそうな気がして


会いに行き、当然、彼はよりを戻せるかな?的な期待があったようですが、


完璧にその気はないことをこれでもかと暗にアピールして、元気になった姿を見たかっただけだから、


と。やってやりました!




そして極めつけなのが、


私、この元婚約者さんにももう一回遭遇したんですよ。


これはだいぶたってからで、確か、この騒動があった後、2年後、ですね。


この彼女、まだこちらに暮らしていたのですね。


で、私が今の旦那様と一緒に住み始める時に、


それまで暮らしていたシェアハウスのオーナーに


やっぱり日本人はきれい好きだし、礼儀正しいし、日本人と暮らすのがいいから、


だれか日本人で入りたい人いないか探してみてくれない?


と地元の情報掲示板みたいなところをで募集したら、


連絡下さったのが彼女だったのです。


私も、下の名前だけのやりとりで、2年前に一度、会っただけのお相手、


電話のやりとりでもわからなくて、


ええ、行きましたよ、彼女の家まで、シェアハウス見学の為のお迎えに。笑


私はすぐ気付いたんですけど、


彼女はまったくきづいていらっしゃらず、


当たり障りのない世間話だけして終わりました。




そうなんです、この街、本当に日本人に限って言えば本当に狭いんですよ汗




だいぶ、長くなりましたね。


今となっては、


だいぶ落ち着いたのもあり、


30を過ぎて結婚したい時期に婚約し、


みんなから祝われて寿退社をして、日本を出てきて、


そんな幸せの絶頂から


一気に奈落の底にたたき落とされた彼女


その気持ちもわからないでもない気がします。


それでも、


当時の彼女のことを思い出すと

病気になっている婚約者相手に対しての対応とは今でも思えず

自分はお友達になれるタイプではありそうもない、という思いは変わらないのですが。。。


やっぱり、


人間、そういう窮地に陥った時にその人の本質が出るのだな、と思います。




みなさんも、


一生を一緒に生きていく人を見つける際には、


そういった本質を


結婚前に


見抜けると


後悔のない結婚になるのでは、と思いますが


普通の生活では、


こんな修羅場に遭遇することありませんものね汗




そんなわけで、


これが私が人生で一番、悲しい思いをした出来事でした。


自分の大切な人が苦しんでいるのに、自分が何もできない


これほど悲しいことはないと思うのです。