今回は、ラムについてお話します。ラムは製法の違いから、ラムアンドゥストリエル(工業生産ラム)とラムアグリコール(農業生産ラム)に大別することができます。もともと製糖産業の副産物ですから、糖を精製する際に発生する糖蜜から造るラムアンドゥストリエル。これに対して砂糖を造らずにサトウキビジュースそのものを100%発酵、蒸留して造るアグリコールラムは、その産地として世界的に有名なマルティニーク・グァドループと同じくカリブ海にあるハイチ共和国、そして日本の南大東島でのみ造られています。
「ラムアグリコール」
18世紀に入ると、マルティニークの砂糖生産は飛躍的に発展し「砂糖の島」とまで呼ばれるようになります。19世紀末には沖縄本島ほどの大きさのマルティニーク島に大小約190蒸留所が存在したといわれるほどラムの生産量は増えつつ゛けます。しかし、こうした展開は砂糖の余剰生産を招き、砂糖の価格が下落する結果となりました。要は、ラムの原料である糖蜜をつくるために、砂糖をつくるという、今までと逆の流れになってきたわけです。こうした状況の中で、砂糖を造らずにサトウキビの搾り汁を100%全て発酵・蒸留する新しいタイプのラム、ラムアグリコールが誕生しました。
ラムアグリコールはラムアンドゥストリエルに比べて複雑で深い味わいがあるといわれています。特にマルティニーク産のラムアグリコールは、現在に至るまで世界中に多くの愛飲者を得ています。
「製法」
収穫→圧搾→発酵→蒸留→熟成(ゴールドラムの場合のみ)→ボトリング
さて、今回の写真のラムはマルティニーク島のラム
「モンターニュ ペレ グラン・オルダージュ」
です。
ドバス蒸留所で造られて、今回2016本のボトリング。
ペレ山の火山灰土壌のサトウキビを直ぐに収穫・発酵。透明で澄んだ湧き水により最高のラムが生産されます。中身は94~96年のもので7年間小樽熟成と、3年間フードルの大樽によって熟成されました。
ココア豆、ハチミツ、オレンジの皮、などの複雑な香り。
味わいはオレンジ、花、生姜やバニラと杉の木の樽のアクセントがあります。
大変美味しいラム酒です!