『我々は幸福も不幸も大袈裟に考えすぎている。
自分で考えているほど、幸福でもないし、かといって決して不幸でもない』
オノレ・ド・バルザック
鍋に湯をわかし
袋から麺を取り出して煮込み
3分後、粉を入れて出来上がり
普通に書けば、たったこれだけの鍋ラーメンを作る作業を無駄に長く、なんだかすごいことをしてるように書いてみた
ゴト
静けさは終わりを告げた
男は無意識だったのかもしれない
だがそれは
これから始まるであろう
鍋ラーメンという名の、
選ばれし貧乏人しかなしえない
料理の開幕を確かに知らせたのだ
そう、今まさにコンロの上に片手鍋が置かれただけである
男に迷いはない
鍋ラーメンをつくる
その何百回と繰り返し行われてきた動きに、無駄など見つけようがなかった
ジャー
なんと、コンロの上に鍋を置くのと同時に
蛇口からお湯を出している
もちろん、水がお湯へ変わる間に鍋をゆすぐことも忘れない
彼は知っていたのではない
身につけたのだ
こうすることで、鍋が僅かずつではあるが温められ
沸騰という名の奇跡を、
より速く導けることを
そして、空いた手で
コンロに火をつける
まさに、匠の技というべきであろう
ここまでに、凡人であればアクビすら終わらせることができないであろう
だが驚愕すべきは、そこではない
彼はまだ20代という若さでこれをたんたんとこなしているのである
やがて、一つの袋から希望という名の炭水化物が取り出された
袋からついに、麺が取り出されただけである
麺が鍋に投げ込まれるのに
時間は必要ではなかった
匠に見えているのは、麺ではない
やがて来る沸騰、そしてその先にある至福の時間への、最短距離である
かたくなに、固まっていたはずの麺は
男の確かな技と
九州電力から永久(とわ)に
溢れだす電気の力で
いま、魅惑の広がりを魅せはじめた
希望の炭水化物は、ラーメンへの階段を確実に登ってゆく
ぐつぐつぐつ
その歩みはまるで、
ただ麺を湯がいているだけではないか
ここからを記すのは抵抗があった
何故ならば
それは触れてはいけない聖域を踏みにじることになると危惧したからだ
パチン
渇いた音が、迷いから現実へと引き戻す
僅かばかりの抵抗も虚しく
男の両の腕、いや指先で
普通の箸が割られただけである
乱れ動く箸
だがそこには
ある一つの想いが
いや、願いがこめられている
男の指先は、私たちにこう伝えてくれているのだ
"早く食べて寝たい"
その願いを
時間はもはや飾りに過ぎない
男の目に、全ては託されたのだ
時折、空中へ顔を見せる麺
それはもはや、あの時の麺ではない
天使の微笑みすら色あせそうな黄金色
やがてそれは男の食欲という名のゴングを激しく打ち鳴らした
究極の一品
ただのラーメンの完成である…
終わり
表現力少ないな俺w
自分で考えているほど、幸福でもないし、かといって決して不幸でもない』
オノレ・ド・バルザック
鍋に湯をわかし
袋から麺を取り出して煮込み
3分後、粉を入れて出来上がり
普通に書けば、たったこれだけの鍋ラーメンを作る作業を無駄に長く、なんだかすごいことをしてるように書いてみた
ゴト
静けさは終わりを告げた
男は無意識だったのかもしれない
だがそれは
これから始まるであろう
鍋ラーメンという名の、
選ばれし貧乏人しかなしえない
料理の開幕を確かに知らせたのだ
そう、今まさにコンロの上に片手鍋が置かれただけである
男に迷いはない
鍋ラーメンをつくる
その何百回と繰り返し行われてきた動きに、無駄など見つけようがなかった
ジャー
なんと、コンロの上に鍋を置くのと同時に
蛇口からお湯を出している
もちろん、水がお湯へ変わる間に鍋をゆすぐことも忘れない
彼は知っていたのではない
身につけたのだ
こうすることで、鍋が僅かずつではあるが温められ
沸騰という名の奇跡を、
より速く導けることを
そして、空いた手で
コンロに火をつける
まさに、匠の技というべきであろう
ここまでに、凡人であればアクビすら終わらせることができないであろう
だが驚愕すべきは、そこではない
彼はまだ20代という若さでこれをたんたんとこなしているのである
やがて、一つの袋から希望という名の炭水化物が取り出された
袋からついに、麺が取り出されただけである
麺が鍋に投げ込まれるのに
時間は必要ではなかった
匠に見えているのは、麺ではない
やがて来る沸騰、そしてその先にある至福の時間への、最短距離である
かたくなに、固まっていたはずの麺は
男の確かな技と
九州電力から永久(とわ)に
溢れだす電気の力で
いま、魅惑の広がりを魅せはじめた
希望の炭水化物は、ラーメンへの階段を確実に登ってゆく
ぐつぐつぐつ
その歩みはまるで、
ただ麺を湯がいているだけではないか
ここからを記すのは抵抗があった
何故ならば
それは触れてはいけない聖域を踏みにじることになると危惧したからだ
パチン
渇いた音が、迷いから現実へと引き戻す
僅かばかりの抵抗も虚しく
男の両の腕、いや指先で
普通の箸が割られただけである
乱れ動く箸
だがそこには
ある一つの想いが
いや、願いがこめられている
男の指先は、私たちにこう伝えてくれているのだ
"早く食べて寝たい"
その願いを
時間はもはや飾りに過ぎない
男の目に、全ては託されたのだ
時折、空中へ顔を見せる麺
それはもはや、あの時の麺ではない
天使の微笑みすら色あせそうな黄金色
やがてそれは男の食欲という名のゴングを激しく打ち鳴らした
究極の一品
ただのラーメンの完成である…
終わり
表現力少ないな俺w