『人はだれしも、おのれひとりの生涯をひとりで生き、おのれひとりの死をひとりで死ぬものである』


イエンス・ペーター・ヤコブセン




番組の途中ですが
ちょっとリアルに、やんごとない情報が入ってきたので中断します


おっと、チャンネルはそのまま!

牛丼は大盛りで頼むぜ☆


って、ふざけていい状況じゃないんですけどね…



今日は会社に泊まったまんま朝から仕事だった


疲れもとれぬまま
先輩に誘われ飲みに出かけた…

酒よりも何よりも、この汗ばんだ体を洗って
DOLがしたいって思っていたのは、ゲーマーの正常な思考である


適当な事情を持ち出し、やっと解放され(2時間弱)、ラーメン屋で腹ごしらえをしていた時に、ふと思い出した


3日前に、親友から着信があっていたことを


まぁ、あれだ愛嬌ってやつだね

もちろんDOLしてて気づかなかったわけですが


おやじ!ラーメンセットをくれ!つゆだくで頼む
(実際:あ~ラーメンセットください)

注文して、くるまでの間に
電話してみた

とぅるるるる…


「…あ~ぃ」

なんともやる気のない返事

アンパンマンがこんな声出したら、苦情が殺到すんぞ


『ちょっと先輩!なにその丸出しの無気力!親友からのテルにそんな対応していいと?』



「そっくりそのまま聞き返していいかな?」


3日前に、ゲームを優先した俺には返す刀がない一撃である


しかし、返してほしいツッコミを的確にくれるあたりがさすが親友である


挨拶がわりのボケをかわしあい

先日の着信の要件をきいてみた


今年一番の衝撃が返ってきたよ…


"同級生の死である"


あなたには身近な人の死を経験したことがあるでしょうか?


俺にはない


前に、先輩が事故で亡くなったことがあるが

一度、飲み会で同席した程度

といってしまえば、故人に申し訳ないが、関わりが薄かったので、気持ちの落ち込み方は、そこまでなかったのです



しかし、今回亡くなったのは

クラスも同じになったこともある知人

ダメージは、決して軽くない


一連の話をしっかり聞いても俺にはまだどこか実感がないのである

ゴト

「お待たせしました」


ラーメンが目の前に置かれる


もちろんそれどころではない


絶対に…

100%、もう二度と会うことができないというのは


人の食欲であったり、思考をここまでゼロにするものなのか

軽く次に会う約束をし、電話をきった


故人と俺にはそこまで深い繋がりがあったわけではない


お互いに、仕事は何をしているかもしらなければ

電話番号も知らない


その程度…なんだけどね


なんだろうねこの虚無感は

思い出の中の1ページにはしっかり彼がいるわけだ

昼休み、校舎の別館に秘密基地を見つけて隠れ

同じものを見て笑ったこともあれば


遠足で、山をのぼりながら
きつさを紛らわすため、しりとりをし

同じ花を手にとり、香りをかいだこともあり


思い出たちはどれも
ささやかだが、確かに記憶には、いるんだ


おそらくこんなことがなければ

気にもしない

もしかしたら、こんなことがなくても

二度と会うことはないかもしれん


でも、何かが決定的に違うんですね


もう、呼吸をしてないんですよ


同じ時間を過ごした、かけがえのない思い出を語り合うことは


もう、絶対にできない


それに気づいた瞬間


小さなラーメン屋の中で


俺は、泣いてました



声を殺して


むさぼるようにただラーメンを食べてました


鼻水が出てきました


ラーメンの湯気のせいだろうと思ってくれ


塩味がしました

涙を飲んでいるのか何を食べているのかも


どうでもよかった



ただ、何かに向かって前のめりになりたかっただけなんだ


外に出て、タバコに火をつけた



空を見上げた



なぁたにけん、もうそこにいるのかい?



俺が一番やるせなかったのは


海に出ての不慮の事故死、ということだ


彼にはたしか、嫁がいたはずなんだが


まさか今日が人生最後とは思わないわけだ


二人の仲がどうなのかなんて、もちろん知らないが


間違いないのは、今生の別れの言葉はなかったであろうこと


残された家族と、伝えたかったであろう、今は空にのぼった言葉


その、やるせなさがね…


この虚無感のひとつだとわかったよ




むかついたこともあったけどさあ


きっと、俺との思い出なんてお前覚えてないんだろうけどさあ


こっちは頭ん中に残ってるんだよ


だから、悲しんでいいよな?


はっきり言う、俺は別にお前好きじゃない


けど、同じ場所で同じ時間過ごした仲間と思ってっからさあ


なぜかしらんが、気づけば涙がでるんだよ



短い人生だったがお疲れ様


悲しむのは今日までだ

またな