大会第9日 天候不順に祟られた大会もようやく準々決勝となります
地域別にみると
東北1(青森山田)
関東3(山梨学院、中央学院、健大高崎)
北信越1(星稜)
近畿2(大阪桐蔭、報徳学園)
四国1(阿南光)となりました
進出回数は
初…青森山田、阿南光、中央学院
2年連続…山梨学院(2回目)、大阪桐蔭(9回目)、報徳学園(10回目)
2年ぶり…星稜(5回目)
6年ぶり…健大高崎(4回目)
となります
昨秋の地区チャンピオンは青森山田、大阪桐蔭、星稜の3校
今大会は昨秋チャンピオンが苦しむ大会でしたが、
この3校はしっかり結果を残してきました
昨年はオール私学のベスト8でしたが、今年は2年ぶりに公立の阿南光が残っています
もし阿南光がベスト4に進出すると公立校としては5年ぶり(習志野、明石商業)のこととなります
また昨年の優勝(山梨学院)、準優勝校(報徳学園)が揃ってベスト8に残っていますが
これは昭和35年のセンバツで決勝を戦い、
翌年も出場してベスト8に進出した昭和36年の第33回大会の高松商業、米子東以来
63年ぶりのこととなります
それ以外には昭和26年の決勝 鳴門-鳴尾が翌年の昭和27年の第24回大会でもともにベスト8に入っていて
戦後ではこの3例しかないというレアな事象となりました
【第9日】
第一試合 星稜(石川)-阿南光(徳島)
石川県通算66勝(春24勝 夏42勝) 星稜通算37勝(春13勝 夏24勝)
徳島県通算142勝(春75勝 夏67勝) 阿南光5勝(春3勝 夏2勝)
※春1勝夏2勝は新野時代
阿南光は初戦が東海チャンピオンの豊川
2回戦が九州チャンピオンの熊本国府を撃破
そして3試合目も北信越チャンピオンの星稜と
ぶつかることとなりました
公立校で3試合連続前年の地区大会優勝チームとぶつかるのは
2年前の市立和歌山以来となります
R4 94th春
1回戦 ○市立和歌山5-4花巻東●(前年東北チャンピオン)
2回戦 ○市立和歌山2-1明秀日立●(前年関東チャンピオン)
準々決勝 ●市立和歌山0-17大阪桐蔭○(前年近畿チャンピオン)
1回戦では硬さも見えた星稜ですが
2回戦では持ち前の勝負強さを見せて八戸学院光星との接戦を制しました
一方の阿南光は勢いがあり
特にエース吉岡君の安定感が光ります
打線も福田君を中心にチャンスに強い打撃を見せており
なかなかのチーム力を発揮しています
展望はやはり阿南光の吉岡君を星稜打線がどのように崩していくのかということになりますが
ストレートと落差の大きい変化球を見極めるのはなかなか難しく
後半までスコアレスでもっていきたいところ
対する阿南光は序盤に得点を挙げて吉岡君を援護できるかというところがカギです
星稜の縦縞ユニフォームとの対戦戦績はやや分が悪くで1勝4敗
S56 53rd春 2回戦 ●星稜0-4秋田経大付○
H1 71st夏 3回戦 ●星稜1-3秋田経法大付○
H4 74th夏 2回戦 ●星稜2-3明徳義塾○(松井5敬遠の試合)
H7 77th夏 決勝戦 ●星稜1-3帝京○
H26 96th夏 2回戦 ○星稜4-1鹿屋中央●
一大会センバツ3勝となると
星稜は初めて、阿南光ももちろん初めてのセンバツ3勝となります
星稜が勝てばチームとしても石川県勢としても初のベスト4
阿南光が勝てばチームとしては初めて
徳島県勢としては徳島商業以来21年ぶり16回目のベスト4となります
第二試合 健大高崎(群馬)-山梨学院(山梨)
群馬県通算108勝(春38勝 夏70勝) 健大高崎16勝(春10勝 夏6勝)
山梨県通算75勝(春32勝 夏43勝) 山梨学院12勝(春10勝 夏3勝)
関東同士の対戦となりました
そして昨秋の関東大会準決勝の再現です
昨秋は山梨学院が競り勝っています
山梨学院
001 000 200=3
002 000 000=2
健大高崎
さらにその前年2022年の秋の関東大会準決勝でも対戦していて
健大高崎
000 100 001=2
005 000 00x=5
山梨学院
このところ健大高崎に山梨学院が立ちはだかるという構図になっています
山梨学院は昨春の優勝から安定感のある試合運びが目立ちます
今大会でも京都外大西の7-1と圧倒
さらに創志学園も4-0と完封と投打がかみ合ってのベスト8
一方の健大高崎も学法石川、明豊といずれも4-0と完封とこちらも
投打がかみ合っています
両チームのべ4試合で失点がわずかに1とディフェンス力の高いチーム同士の対戦となりますので
先制点を取って流れをつかみに行きたいところです
昨秋の対戦ではともに2年生の石垣君(健大高崎)津島君(山梨学院)が先発しましたが
この試合の先発の選択も大きなカギになりそうです
群馬と山梨の過去対戦は山梨の1勝0敗 その時も準々決勝でした
ミラクル市川の逆転勝利が印象的です
H3 63rd 準々決勝 ○市川3-2桐生第一●(延長11回)
健大高崎が勝てば12年ぶりのセンバツ3勝
山梨学院が勝てば2年連続のセンバツ3勝となります
健大高崎が勝てばチームとしては12年ぶり2回目
群馬県勢としてはその健大高崎以来12年ぶり6回目のベスト4
山梨学院が勝てばチームとしては2年連続2回目
山梨県勢としては2年連続6回目のベスト4となります
第三試合 中央学院(千葉)-青森山田(青森)
千葉県通算148勝(春48勝 夏100勝) 中央学院2勝(春2勝 夏0勝)
青森県通算68勝(春16勝 夏52勝) 青森山田14勝(春2勝 夏12勝)
楽しみな一戦となりました
ともに甲子園で勢いを増してきているチーム同士
中央学院は耐久、宇治山田商と公立校を撃破
特に宇治山田商戦では7-0から1点差まで詰め寄られる展開となりましたが
辛うじて逃げ切り成功という試合でした
そして青森山田は驚異的な粘りを発揮して初のベスト8入り
2試合連続でサヨナラ勝ちを演じています。
特に2回戦の広陵戦では7回までノーヒットに封じられ、
2点先制された直後、初安打から一気に同点
最終回に再び3失点と突き放されるも背番号20の佐藤君の起死回生
満塁走者一掃の3塁打で再び同点そしてタイブレークでサヨナラという死闘
勢いという点では青森山田に分があるのですが
エース関君が終盤に5失点と不安が残りました
チームが一丸となって逆転したことで
その力をピッチングに乗せることができれば青森山田の勢いが勝る展開になりますが
中央学院が誇る3本柱がその勢いを止める展開になればもつれる試合となりそうです
青森山田は縦縞ユニフォームとの対戦はやや分が悪く
現在5連敗中となっています
H11 81st夏 1回戦 ○青森山田3-2九州学院●
H14 84th夏 1回戦 ○青森山田6-3開星●
H14 84th夏 2回戦 ●青森山田3-9明徳義塾○
H17 87th夏 3回戦 ●青森山田2-4東北○
H28 88th春 1回戦 ●青森山田0-1敦賀気比○
H29 99th夏 3回戦 ●青森山田1-9東海大菅生○
千葉と青森はセンバツでは初めての対戦となります
(夏は1勝1敗)
中央学院が勝てばチームとしては初めて
千葉県勢としては習志野以来5年ぶり7回目のベスト4
青森山田が勝てばチームとしては初めて
青森県勢としたら光星学院以来12年ぶり3回目のベスト4となります
第四試合 大阪桐蔭(大阪)-報徳学園(兵庫)
大阪府通算399勝(春215勝 夏184勝) 大阪桐蔭77勝(春36勝 夏41勝)
兵庫県通算322勝(春178勝 夏144勝) 報徳学園66勝(春38勝 夏28勝)
都道府県通算勝利数1位の大阪府と2位の兵庫県の対戦
大阪はこの試合に勝てば通算400勝となります
昨年センバツ準決勝の再現となりました
昨年は報徳学園が5点のビハインドを跳ね返しての逆転勝利でした
R5 95th春 準決勝 ○報徳学園7-5大阪桐蔭●
大阪桐蔭
005 000 000=5
002 000 32x=7
報徳学園
そして新チームでは昨秋の近畿大会準々決勝で対戦していて
そこでは大阪桐蔭が報徳学園の粘りにあいながらも振り切りました
大阪桐蔭
100 100 200=4
000 101 100=3
報徳学園
大阪桐蔭の豊富な投手陣の前に報徳学園は昨秋1点差という競った試合ではありましたが
放った安打は4本と封じられていますので
報徳学園とすれば間木君、今朝丸君が粘りの投球で失点を抑えながら
後半勝負に持ち込みたいところ
特に大阪桐蔭の1番打者境君を塁に出さないよう細心の注意が必要となりそうです
両チームの甲子園での直接対決は昨春の準決勝に加え
夏にも1度対戦があり、その時は大阪桐蔭が勝利を収めています
H20 90th夏 準々決勝 ○大阪桐蔭7-4報徳学園●
春季および秋季近畿大会における両チームの対戦成績は
春季:大阪桐蔭1勝0敗 秋季:大阪桐蔭3勝2敗
大阪と兵庫の隣県対決は過去センバツでは
22試合あり大阪の13勝8敗1分
T5 3rd 1回戦 ○市岡中7-1甲陽中●
S4 6th 準決勝 ●八尾中0-1第一神港商業○(延長11回)
S6 8th 2回戦 ●市岡中1-9甲陽中○
S6 8th 準々決勝 ○八尾中2-1甲陽中●
S8 10th 2回戦 ●浪華商業0-4明石中○
S9 11th 準々決勝 ○浪華商業3-1神戸一中●
S11 13th 2回戦 ●市岡中1-3滝川中○
S13 15th 2回戦 △浪華商業8-8滝川中△(延長11回日没引分)
S13 15th 2回戦 ○浪華商業9-8滝川中●(再試合)
S23 20th 準々決勝 ○北野中3-2神戸二中●
S24 21st 準々決勝 ●大鉄0-2芦屋○
S24 21st 決勝戦 ○北野6-4芦屋●(延長12回)
S28 25th 決勝戦 ●浪華商業0-4洲本○
S30 27th 準決勝 ○浪華商業1-0県尼崎●
S34 31st 2回戦 ○浪華商業7-4芦屋●
S54 51st 準々決勝 ○PL学園7-1尼崎北●
S54 51st 準決勝 ○浪商5-3東洋大姫路●
H6 66th 2回戦 ●北陽1-3姫路工業○
H6 66th 準々決勝 ○PL学園10-1神戸弘陵●
H9 69th 準々決勝 ○上宮6-5育英●(延長10回)
H29 89th 準決勝 ○履正社6-4報徳学園●
R5 95th 準決勝 ●大阪桐蔭5-7報徳学園
大阪桐蔭が勝てばチームとしては2年連続7回目
大阪府勢としては3年連続44回目のベスト4
報徳学園が勝てばチームとしては2年連続9回目
兵庫県勢としては2年連続33回目のベスト4となります