大会第5日 組み合わせ決定時に魔のゾーンと言われるほどのチームが揃いました

登場6チームすべてがセンバツの決勝戦の進出経験があり

伝統も経験も豊富 痺れる試合が展開されそうです

 

【第5日】

第一試合 神村学園(鹿児島)-作新学院(栃木)

鹿児島県通算99勝(春28勝 夏71勝) 神村学園通算14勝(春6勝 夏8勝)

栃木県通算105勝(春43勝 夏62勝) 作新学院通算41勝(春14勝 夏27勝)

センバツ決勝進出

神村学園 1度(H17 準優勝)

作新学院 1度(S37 優勝)

 

関東チャンピオンとして臨む作新学院に対し昨夏ベスト4進出の記憶が新しい神村学園

作新学院は特に投手力が強力で

剛腕の小川投手にサイドハンドから打者を翻弄する投球術が光る石毛投手

昭和37年に史上初めての春夏連覇した際の、八木沢、加藤のラインナップを想起させます

神村学園も昨夏ベスト4のメンバーが多く残り経験値は豊富

打線活発だった旧チームの伝統を引き継ぎ、新チームでも強力打線が売りのチーム

正に作新の投手陣vs.神村の打線という構図となります

 

ともに漢字のユニフォームですが

各々の漢字ユニフォームとの対戦戦績は

流石、伝統校だけあって 作新学院は16戦で10勝6敗

神村のように漢字2文字チームとは8試合して6勝(しかも6連勝中)

S52 49th春 1回戦 ●作新学院6-8天理○(延長10回)

H12 72nd春 1回戦 ○作新学院5-3愛産大三河●

H16 76th春 1回戦 ●作新学院0-3岡山城東○

H23 93rd夏 準々決勝 ○作新学院7-6智辯学園●

H24 94th夏 1回戦 ○作新学院9-5佐久長聖●

H25 95th夏 2回戦 ○作新学院4-0熊本工業●

H26 96th夏 2回戦 ●作新学院1-3沖縄尚学○

H27 97th夏 2回戦 ○作新学院10-6上田西●

H28 98th夏 2回戦 ○作新学院3-0尽誠学園●

H28 98th夏 3回戦 ○作新学院6-2花咲徳栄●

H28 98th夏 準決勝 ○作新学院10-2明徳義塾●

H29 89th春 2回戦 ●作新学院2-3秀岳館○

H29 99th夏 1回戦 ●作新学院1-4盛岡大付○

R1 101st夏 2回戦 ○作新学院5-3筑陽学園●

R5 95th春 3回戦 ○作新学院9-8英明●

R5 95th春 準々決勝 ●作新学院3-12山梨学院○

 

神村学園が漢字ユニフォームチームとの対戦は相性がよく

過去5試合で4勝1敗

H17 77th春 1回戦 ○神村学園5-3星稜●

H17 77th春 準々決勝 ○神村学園3-2沖縄尚学●

H19 89th夏 1回戦 ○神村学園6-3金光大阪●

H24 94th夏 2回戦 ○神村学園3-2智辯和歌山●

H29 99th夏 3回戦 ●神村学園8-9明豊○(延長12回)

 

東西対決ではありますが両県の対決は多くなく

センバツでは過去1度だけで鹿児島の1勝0敗

H8 68th 準々決勝 ○鹿児島実業2-1宇都宮工業●

があるだけです

 

第二試合 大阪桐蔭(大阪)-北海(北海道)

大阪府通算397勝(春213勝 夏184勝) 大阪桐蔭通算75勝(春34勝 夏41勝)

北海道通算121勝(春46勝 夏75勝) 北海通算35勝(春12勝 夏23勝)

センバツ決勝進出

大阪桐蔭4度(H24、H29、H30、R4いずれも優勝)

北海1度(S38準優勝)

 

初出場が平成3年と33年前ですが積み重ねた勝利数が9位の75勝の大阪桐蔭と

北海道最多勝で春夏ともに準優勝の実績がある北海との対戦

近畿チャンピオンと北海道チャンピオンの対戦でもあります

 

今年の大阪桐蔭も相変わらず強力

昨年の前田投手のような絶対的存在はいないものの

平嶋投手に昨秋にセンセーショナルなデビューをした森投手と役者が揃います

打線も旧チームからの主力である徳丸君、ラマル君が健在です

不安は昨秋乱れた守備でしょうが、これもひと冬で解消してくるはず

西谷監督の監督通算勝利は現在67勝でトップの高嶋監督(智辯→智辯和歌山)の68勝まであと1勝

まで迫っており、まずはそれの達成を目指す戦いとなります

北海も昨夏逆転の連続でマークしたベスト16の活躍は記憶に新しく

そのメンバーが多く残り経験値は豊富

不安だった投手陣も昨秋に活躍した松田君が計算できる存在となりました

 

展望はやはり大阪桐蔭の総合力が一枚上手

北海からすれば松田君、新屋敷君の投手陣が踏ん張りが必須

さらに打線も大阪桐蔭の平嶋君、森君の力強さに負けない打力を発揮する必要があります

粘り強さを発揮するためにも中盤までの失点は極力抑えておきたいところです

 

今大会苦戦続きの近畿勢

出場7チームのうち5チームが試合をしましたがいずれも初戦敗退となりました。

初戦5連敗となったのは11年前の平成25年 第85回大会以来のこと

その時は

●履正社0-1岩国商業○

●大和広陵1-2尚志館○

●龍谷大平安2-4早稲田実業○

●京都翔英5-6敦賀気比○

●報徳学園3-4常葉菊川○

と5連敗、それを止めたのは大阪桐蔭で

○大阪桐蔭11-1遠軽● 奇しくも北海道勢が相手でした

ただ、次戦で大阪桐蔭は県岐阜商に敗れていて

結果的にベスト8に近畿勢が残れず、

これは大会史上5回しか起こっていません

 

大阪桐蔭が北海道勢と対戦するのは春1度夏2度で計2勝1敗

<春>

H25 85th春 2回戦 ○大阪桐蔭11-1遠軽●(先ほどの試合です)

<夏>

H17 87th夏 準決勝 ●大阪桐蔭5-6駒大苫小牧○(延長10回)

R4 104th夏 1回戦 ○大阪桐蔭6-3旭川大高●

 

北海が大阪勢と対戦するのも同じく春1度夏2度で計2勝1敗

<春>

S38 35th春 2回戦 ○北海5-3PL学園●

<夏>

T13 10th夏 2回戦 ●北海中5-8市岡中○

S3 14th夏 2回戦 ○北海中7-6豊中中●(延長11回)

 

またセンバツでの北海道と大阪の対戦成績は大阪の8勝1敗と大阪が大きくリード

(つまり対大阪勢の唯一の勝利は北海がマークしていることとなります)

S38 35th 2回戦 ●PL学園3-5北海○

S46 43rd 2回戦 ○近大付5-1芦別工業●

S47 44th 1回戦 ○PL学園2-0苫小牧工業●

S51 48th 1回戦 ○北陽2-1函館有斗●(延長10回)

S59 56th 1回戦 ○PL学園18-7砂川北●

H2 62nd 1回戦 ○近大付11-1駒大岩見沢●

H5 65th 準決勝 ○上宮11-4駒大岩見沢●

H25 85th 2回戦 ○大阪桐蔭11-1遠軽●

H26 86th 2回戦 ○履正社7-6駒大苫小牧●(9回逆転サヨナラ)

 

 

第三試合 愛工大名電(愛知)-報徳学園(兵庫)

愛知県勢通算309勝(春176勝 夏133勝) 愛工大名電通算24勝(春16勝 夏8勝)

兵庫県通算320勝(春176勝 夏144勝) 報徳学園通算64勝(春36勝 夏28勝)

センバツ決勝進出

愛工大名電 2度(H16準優勝 H17優勝)

報徳学園 3度(S49優勝 H14優勝 R5準優勝)

 

報徳学園と愛工大名電が甲子園で相対するのはこれが3度目

過去2度の対戦は以下の通り

S56 63rd夏 準決勝 ○報徳学園3-1名古屋電気●

 報徳学園

  000 110 100=3

  000 010 000=1

 名古屋電気

  報徳金村、名電工藤の名勝負

  阿久悠に「懸河のドロップ」と称された工藤のカーブも連投で切れを欠き

  金村の報徳に12安打を浴びて惜敗

 

H30 100th夏 3回戦 ○報徳学園7-2愛工大名電●

 愛工大名電

  100 100 000=2

  004 030 00x=7

 報徳学園

  3回振り逃げからゲームの流れが報徳に流れる

  愛工大名電が与えた四死球5のうち4が失点に絡む展開で報徳が逃げ切る

 

昨春センバツの準優勝 報徳学園はその時の主力投手である今朝丸君と間木君が健在

課題は打撃力となりますが近畿大会の大阪桐蔭戦で見せた勝負強さは伝統の力

ベスト8止まりではありましたがその戦いぶりが評価されてのセンバツは侮れない力を持ちます

一方の愛工大名電は東海準優勝ながら選出順は3番目

東海大会では活発な打線が目立ち3試合で得点24と当たりましたが

失点も18と不安が残りました

エースサウスポー大泉君に加え右腕伊東君の台頭が必須となります

展開は報徳の投手陣vs.名電打線となりそう

流れをつかむべく先制点がどちらも欲しいところです

 

センバツにおける初戦突破率は

愛工大名電は過去9回出場で6勝3敗(67%)

報徳学園は過去22回出場で14勝8敗(64%)とほぼ互角

名電がセンバツ初戦で敗れた相手は

 箕島、松商学園、新湊

報徳学園がセンバツ初戦で敗れた相手は

 東邦、大府、横浜、東海大山形、室戸、城南、常葉菊川、沖縄尚学

名電が箕島、松商といった決勝まで進出したチームに敗れている一方

報徳は戦前の下馬評とは異なる結果になっているケースが目立ちます

 

兵庫を愛知はセンバツでは数多くの対戦があり

実に過去34度も対戦があり愛知の20勝14敗となります

 

愛工大名電の対兵庫は春2勝0敗 夏は0勝2敗

<春>はいずれも準決勝

H16 76th 準決勝 ○愛工大名電3-2社●

H17 77th 準決勝 ○愛工大名電8-6神戸国際大付●

<夏>はいずれも報徳学園

S56 63rd 準決勝 ●名古屋電気1-3報徳学園○

H30 100th 3回戦 ●愛工大名電2-7報徳学園○

 

報徳学園の対愛知は春3勝5敗 夏は2勝1敗

<春>8試合中5試合が東邦・・

S39 36th 1回戦 ○報徳学園1-0東邦●

S46 43rd 2回戦 ●報徳学園4-12東邦○

S48 45th 2回戦 ●報徳学園3-4東邦○

S56 53rd 1回戦 ●報徳学園3-5大府○

H1 61st 2回戦 ●報徳学園0-3東邦○

H9 69th 準決勝 ●報徳学園1-5中京大中京○

H21 81st 準々決勝 ○報徳学園6-5中京大中京●

R5 95th 3回戦 ○報徳学園5-4東邦●(延長10回タイブレーク)

<夏>

S41 48th 準決勝 ●報徳学園1-2中京商業○

S56 63rd 準決勝 ○報徳学園3-1名古屋電気●

H30 100th 3回戦 ○報徳学園7-2愛工大名電●