毎年この時期は本業が多忙を極めるのですが
一部の方からの「今年もよろしく」
という激励もいただいておりますので
今年も頑張ってみたいと思います
毎年恒例の組み合わせ薀蓄です。
よろしくお願い申し上げます
この春から新基準のバットが採用されて
投手力優位とされていますが果たしてどのような展開になるでしょうか
【第1日】
第一試合 八戸学院光星(青森)-関東一(東京)
青森県通算65勝(春13勝 夏52勝) 八戸学院光星通算34勝(春8勝 夏26勝)
東京都通算318勝(春132勝 夏186勝) 関東一通算22勝(春8勝 夏14勝)
開幕試合でいきなりの好カードが組まれました
東京のチームが開幕戦を戦うのはこれで8度目で過去は3勝4敗
青森県勢が開幕戦を戦うのはこれで3度目で過去は1勝1敗
東京の開幕戦は以下の通り
S24 21st ●慶応第二6-7芦屋○
S34 31st ●日大二0-9岐阜商業○
S37 34th 〇日大三7-1平安●
S38 35th ○日大一2-0富山商業●
S45 42nd ○日大三2-0八代東●
S59 56th ●法政一2-7私立神港○(甲子園初の電光板試合)
H14 74th ●二松学舎大付4-5大体大浪商○
一方の青森県勢の開幕戦は
S51 48th ●弘前工業2-3岡山東商業○
H27 87th ○八戸学院光星9-2九州学院●
八戸学院光星は2度目の春開幕戦となります
東京勢は日大勢以外の開幕戦の勝利はなく
関東一がそのカベに挑みます
(ちなみには夏の開幕戦は東京は6勝3敗、青森は2勝4敗となります)
八戸学院光星は夏も1度開幕戦を経験していて
R1 101st夏 ○八戸学院光星9-0誉●と勝利
いずれも9得点を奪っての勝利となっています
一方の関東一はかつて春6度 夏8度と計14度出場していますが
大会第1日に登場したのは過去1度だけ
H6 76th夏 大会第1日第2試合 ●関東一0-2長崎北陽台○
関東一が圧倒的優位という前評判を
青の旋風、長崎北陽台がセンター小江選手のファインプレーもあって
松尾投手が完封 その勢いでベスト8まで進出しました
開幕戦負け知らずの八戸学院光星の牙城を関東一がどのように崩すのか興味がつきません
青森と東京の過去のセンバツでの県勢対決は1勝1敗
S62 59th 準々決勝 ○関東一3-2八戸工大一●(延長13回)
H24 84th 準決勝 ●関東一1-6光星学院○
12年ぶりの直接対決となっていて
その時は光星学院が決勝進出を決めています
関東一
000 000 001=1
000 210 03x=6
光星学院
また八戸工大一に勝った昭和62年の関東一は決勝まで進出していて
センバツでのこの県勢対決を制すれば決勝進出ということになりますが・・
展望は神宮大会でも多彩な攻めで大阪桐蔭を破り、作新学院との準決勝でも互角にわたった関東一
昨夏ベスト8と経験値豊富な光星とほぼ互角
開幕から激しい戦いとなりそうです
第二試合 田辺(和歌山)-星稜(石川)
和歌山県通算235勝(春107勝 夏128勝) 田辺通算2勝(春2勝 夏0勝)
石川県通算64勝(春22勝 夏42勝) 星稜通算35勝(春11勝 夏24勝)
神宮大会チャンピオンの星稜に21世紀枠の田辺が挑む試合
前年の神宮大会チャンピオンが21世紀枠出場のチームと対戦するのは
過去1度だけ
H22 82nd ○大垣日大3-2川島●(延長10回サヨナラ)
この試合も大垣日大圧倒的優位という戦前の予想でしたが川島が大健闘
川島
010 001 000 0=2
010 000 100 1x=3
大垣日大
川島の小さな大投手 東谷投手の好投の前に大垣日大が2度のリードを奪われる苦しい展開
何とか最後は振り切ったという試合でした
大垣日大はこの勝利で吹っ切れたのかベスト4まで進出することとなります
また大会1日目第2試合というのは下馬評とは異なる試合が展開することも多く
思いつくだけでも
S54 51st ○鶴商学園5-2天理●
S55 52nd ○松江商業7-3東京農大二●
S56 53nd ○東山6-2早稲田実業●
S63 60th ○倉吉東10-3市立船橋●
H2 62nd ○川西緑台2-0倉敷商業●
H3 63rd ○坂出商業2-1東海大甲府●
H4 64th ○堀越7-4村野工業●
H6 66th ○高田商業6-4佐野日大●
H10 70th ○日本航空4-3仙台育英●
H20 80th ○北大津3-2東北●
H25 85th ○岩国商業1-0履正社●
という感じ(どれだけ覚えていらっしゃいますか)
田辺は21世紀枠での出場ではありますが
和歌山県大会では智辯和歌山、市立和歌山を撃破
さらに近畿大会では京都国際とタイブレークの大熱戦を演じるなど
通常の21世紀枠とは一味違うチームですし
星稜も神宮チャンピオンということではなく、
チャレンジャー精神を忘れず挑むことが求められます
また能登地震の復興期待が過度なプレッシャーにならないようなコントロールも必要となりそうです
田辺からすればエース寺西君の投球がすべて
星稜打線を序盤封じることができれば大きな仕事を成し遂げそうです
応援合戦も楽しみの一つ
特に田辺の「田辺が大将」が29年ぶりに甲子園に響き渡ります
神宮の大将こと星稜にどこまで通用するのか楽しみです
田辺は過去センバツ2度出場していますが
いずれも二けた得点で勝利を収めています
S22 19th春 ○田辺中22-2富田中●
S23 20th春 ○田辺中14-2岐阜商業●
(ただ夏の初戦は二けた失点で敗退ですが)
H7 77th夏 ●田辺2-12韮山○
和歌山からの21世紀枠出場は過去3度 向陽の勝利をはじめなかなかの健闘を見せています
H22 82nd 1回戦 ○向陽2-1開星●
2回戦 ●向陽1-3日大三○
H26 86th 1回戦 ●海南3-4池田○
H27 87th 1回戦 ●桐蔭7-11今治西○
和歌山と石川の過去の対戦戦績は石川の2勝0敗
S39 36th春 1回戦 ○金沢2-0市和歌山商●
H7 67th春 2回戦 ○星稜6-4伊都●(優勝候補星稜に伊都が食らいつくも及ばず)
とはいえ、やはりこの両県の対決と言えば箕島-星稜を避けることができないので
夏の対戦も触れておくと和歌山の6勝1敗
T12 9th夏 2回戦 ○和歌山中9-2金沢商業●
S38 45th夏 2回戦 ○南部2-0金沢泉丘●
S54 61st夏 3回戦 ○箕島4-3星稜●(延長18回 高校野球金字塔的試合)
S56 63rd夏 1回戦 ○和歌山工業4-0星稜●
H18 88th夏 2回戦 ○智辯和歌山5-2金沢●
H28 98th夏 1回戦 ○市立和歌山8-2星稜●
R1 101st夏 3回戦 ●智辯和歌山1-4星稜○(延長14回 TB)
第三試合 近江(滋賀)-熊本国府(熊本)
滋賀県通算65勝(春23勝 夏42勝) 近江通算29勝(春9勝 夏20勝)
熊本県通算107勝(春41勝 夏66勝) 熊本国府初出場
近江が通算30勝に挑みます
この試合、熊本国府にとっては
矛と盾のような過去データがあり、
まずは昨秋の九州チャンピオンが3年連続で大会1日目の第3試合に登場で
過去2年は勝利
R4 104th ○九州国際大付3-2クラーク記念国際●(延長10回)
R5 105th ○沖縄尚学4-3大垣日大●
一方、熊本勢は春夏通じて大会第1日第3試合に登場すると
S58 65th夏 ●東海大二1-13東海大一○
H10 90th夏 ●九州学院9-10平塚学園○
H15 85th夏 ●必由館3-6光星学院○
H20 80th春 ●城北0-2安房○(21世紀の安房が見事な試合運び)
H29 89th春 ●熊本工業0-9智辯学園○
と過去5連敗
熊本国府がこの相対するジンクスに挑みます
また1県1校制が定着した昭和53年以降での
春夏通じて初出場の熊本代表の初戦の戦績は
S53 60th夏 ○熊本工大高8-4青森北●(延長10回 現:文徳 アンダーハンド猪口投手が印象的)
S54 51st春 ●八代工業3-4高知商業○(延長11回 アンダーハンド河野投手健闘及ばず)
S58 65th夏 ●東海大二1-13東海大一○(前述の試合 初の東海大付属同士の対戦)
S60 67th夏 ○熊本西7-3磐城●(初回の速攻鮮やか 広田投手の粘りも光る)
H5 75th夏 ●城北2-5智辯和歌山○(49番目の出場で智辯和歌山の甲子園2勝目を献上)
H13 83rd夏 ○秀岳館3-0常総学院●(城北と同じく49番目の出場ながら候補の常総を撃破)
H15 85th夏 ●必由館3-6光星学院○(前述の試合)
H23 93rd夏 ●専大玉名1-16光星学院○(またもや光星が立ちはだかる)
一方の滋賀勢の大会第1日第3試合の戦績は1勝2敗
S52 49h春 ●伊香2-4桜美林○(延長12回 藤高投手の好投報われず)
H11 81st夏 ●比叡山0-2桐生第一○(村西投手の好投報われず 桐生第一はそのまま優勝へ)
H28 88th春 ○滋賀学園9-5桐生第一●
滋賀学園が好投しても報われないジンクスを見事に破っています
近江のエース西川君は秋季近畿大会で
興国相手にわずか76球で完封勝利、
2回戦の京都国際戦でも敗れはしたものの99球と素晴らしい投球術を誇ります
一方の熊本国府はこちらも投手力が安定、坂井君、植田君が失点を計算できます
ともに投手力に自信があるので、打撃陣のつながりの巧拙が試合の行方を分けそうです
滋賀と熊本の対戦は実に71年ぶり2回目のこととなります
H28 25th 2回戦 ○済々黌4-0彦根東●