105回目の夏
今大会は前回大会1校もなかった
春夏通じて初出場の学校が6校あり
寡占状態となりつつあった代表の顔ぶれに
ちょっぴり変化がみられる大会となりました
声出し応援が4年ぶり解禁となった甲子園
果たしてどのような展開がみられるのか楽しみです
そして今年も恒例の(そしてどれだけニーズがあるのか不明ですがw)
組み合わせ薀蓄をしたためさせていただきます。
観戦のお供にご活用ください
【第1日】
第一試合 土浦日大(茨城)-上田西(長野)
長野県勢は9回目の開幕試合となります
これは北海道勢の14回に続く回数ですが
北海道は昭和34年から南北に分かれて2校出場していますので
納得できるのですが
長野単独で9度目とはかなりの確率となります
そしてその戦績は1勝7敗と芳しくなく
センバツでも1勝3敗と開幕試合は長野県勢にとって鬼門となっています
夏の開幕試合の戦績は
T9 6th ●松本商業0-6関西学院○
S9 20th ●長野商業1-5呉港中○
S14 25th ○長野商業2-1東邦商業●
S25 32nd ●松商学園3-5済々黌○
S52 59th ●松商学園0-7福井商業○
S53 60th ●松商学園0-6天理○
H22 92nd ●松本工業1-14九州学院○
H28 98th ●佐久長聖2-3鳴門○
特にオールドファンには2年連続開幕試合で完封負けの松商学園の
イメージが強くて、松商が甲子園で勝てないというイメージが植え付けられたのでした・・
(それを平成3年 上田投手で払拭することになるのですが)
一方の茨城県勢の過去夏の開幕試合の戦績は3勝4敗
T8 5th ●竜ケ崎中4-12松山商業○
S24 31st ○水戸商業16-3海南●
S29 36th ●水戸第一0-3中京商業○
S35 42nd ●水戸商業0-10秋田商業○
S63 70th ○常総学院19-1小浜●
H13 83rd ○常総学院15-4上宮太子●
H21 91st ●常総学院4-8九州国際大付○
茨城県勢が勝利するときはすべて二けた得点となっています
(常総の開幕試合での猛打ぶりが印象に残っていますからね・・)
そして日大勢は3年連続の開幕試合となりました
過去2年は1勝1敗
103rd ○日大山形4-1米子東●
104th ●日大三島3-10國學院栃木○
これを含めて日大勢の開幕戦はこれが8度目ですが土浦日大は初の開幕戦となります
過去7度は日大山形2度、佐野日大2度、日大三1度、大垣日大1度、日大三島1度で
4勝3敗となります
茨城と長野は過去長野の3勝0敗
T11 8th 1回戦 ○松本商業14-3竜ケ崎中●
H6 76th 準々決勝 ○佐久2-1水戸商業●
H29 99th 1回戦 ○松商学園12-3土浦日大●
土浦日大と上田西はともに夏1勝で2勝目を狙います
土浦日大は過去4度出場ですが初戦敗退が3度
昭和61年に笠原、印出で島原中央に勝利して以来37年ぶりの勝利を目指します
上田西は過去2度出場で夏は1勝 8年ぶりの勝利を目指します
(その時の相手は宮崎日大でした)
ともに投手力が高いチームですので
打線のキーマンと目される土浦日大の香取君、上田西の中村君の前に
どれだけ走者をためることができるかがカギとなりそうです
長野が開幕試合のジンクスを払拭するのか
茨城が県勢対決のジンクスを払拭するのか
どちらが先んじることになるでしょうか
第二試合 共栄学園(東東京)-聖光学院(福島)
大会第1日の第二試合(1県1校制となった第60回以降)の
東京勢は1勝1敗
H6 76th ●関東一0-2長崎北陽台○(青の旋風に関東一が飲み込まれる)
H18 88th ○早稲田実業13-1鶴崎工業●(早実優勝への弾みの試合)
福島勢は0勝1敗
H12 82nd ●福島商業2-10徳島商業○
となります
春夏通じて初の甲子園となる共栄学園
夏の甲子園で共栄学園のように春夏通じて初めての出場というチームが
1県1校制となった第60回大会以降では10校出場していますが
大学付属校以外は初戦敗退というちょっと不思議な現象が起きています
S55 62nd 都立国立(●箕島)
S61 68th 正則学園(●広島工業)
S61 68th 東亜学園(●米子東)
H2 72nd 日大鶴ケ丘(○星稜 ○徳島商業 ●山陽)
H8 78th 東海大菅生(○益田東 ●松山商業)
H11 81st 都立城東(●智辯和歌山)
H12 82nd 日大豊山(○中津工業 ●東海大浦安)
H15 85th 都立雪谷(●PL学園)
H24 94th 成立学園(●東海大甲府)
H28 98th 八王子(●日南学園)
共栄学園はそのジンクスを破ることができるでしょうか
聖光学院は昨夏のベスト4
チームとしての経験値は聖光学院が上
共栄学園は投打の中心、茂呂君の出来次第ということになりそうです
東京と福島の対戦戦績は2年連続の対戦ですが
春夏通じて福島が4勝0敗と負け知らず
<春>
R4 94th 1回戦 ○聖光学院9-3二松学舎大付●
<夏>
S46 53rd 2回戦 ○磐城1-0日大一●
H24 94th 1回戦 ○聖光学院2-1日大三●
R4 104th 1回戦 ○聖光学院4-2日大三●
(ただし、R2の交流戦では○国士館4-3磐城●というのがありますが)
東京勢にとって夏の初出場、そして福島県勢という二重のジンクスに挑みます
第三試合 浦和学院(埼玉)-仙台育英(宮城)
大会第1日第三試合(1県1校制となった60回大会以降)を戦うのは
埼玉勢は初めて
宮城勢は過去2勝0敗ですべて仙台育英が絡みますが
今回も仙台育英が臨みます
H12 82nd ○仙台育英7-1米子商業●
H24 94th ○仙台育英8-2佐賀北●
夏15回目の出場で春夏通じて35勝の浦和学院
夏30回目の出場で春夏通じて57勝、夏2連覇に挑む仙台育英の
名門校対決となります
この両校は甲子園で過去2回の対戦で1勝1敗
5年ごとに対戦している不思議な対戦でもあります
H25 95th夏 1回戦(春夏連覇に挑んだ浦和学院が初戦で敗退)
浦和学院
108 100 000=10
600 004 001x=11
仙台育英
H30 100th 2回戦
浦和学院
202 000 203=9
000 000 000=0
仙台育英
この対戦を含めて埼玉と宮城の夏対戦は宮城の3勝1敗
S51 58th 2回戦 ○東北7-1所沢商業●
S53 60th 2回戦 ○仙台育英4-1所沢商業●(育英の怪腕大久保が初失点)
H25 95th 1回戦 ○仙台育英11-10浦和学院●
H30 100th 2回戦 ●仙台育英0-9浦和学院●
埼玉が所沢商が2度も絡んでいるのは何か隔世の感があります
連覇へ弾みをつけたい仙台育英に対し、
それを止めようとぶつかる浦和学院
意識が高ぶりすぎて歯車が狂うような展開にさえならなければ
10年前のように終盤までもつれにもつれる試合となりそうです