コロナによる出場辞退(宮崎商業、東北学院)が出たり
長雨による大幅な日程変更により日々の組み合わせ案内をできる状況に
しばらくならず、今大会はこれ以上記載するのはやめようと思っておりましたが
一部の熱烈な読者の方から復活を熱望されるご意見いただきましたので
今更感は強いですが準決勝の組み合わせ薀蓄を書かせていただきます
ご承知の通り、今大会のベスト4はすべて近畿勢
しかも今まで近畿、全国を引っ張ってきた大阪、兵庫勢ではなく
京都、滋賀、奈良、和歌山が勝ち残りました
この顔ぶれでのベスト4は春季、秋季の近畿大会でもなく
全国選手権大会で初めて実現したこととなります
(過去センバツで近畿勢でベスト4独占というのはありましたが
その時はPL学園、浪商、東洋大姫路、箕島という顔ぶれでした)
また準々決勝は3試合がサヨナラゲームとなりましたが
1日に3試合がサヨナラとなるのは31年ぶり4度目のことでした
過去の1日3試合サヨナラを振り返りますと・・
昭和36年第43回大会 大会第3日
第2試合 銚子商業2-1法政一
(延長12回 銚子商 柴選手のサヨナラホームラン 夏の選手権初のサヨナラホームラン
のちに法政一はサヨナラホームランで勝利するが、
サヨナラホームランで勝利も敗戦も経験している珍しいチームとなる
他には中京大中京と帝京が両方を経験している・・はず)
第3試合 報徳学園7-6倉敷工業
(延長12回 あまりにも有名は「逆転の報徳」伝説の試合
0-0で迎えた延長11回表倉敷工業が6点奪うもその裏報徳も6点取り同点
続く延長12回裏に報徳がサヨナラを決める)
第4試合 崇徳3-2武生
(延長10回 この日は3試合連続 延長でのサヨナラ決着)
昭和48年第55回大会 大会第2日
第2試合 高松商業2-1取手一(延長11回)
第3試合 作新学院2-1柳川商業(延長15回)
怪物江川に対して智将 福田監督がバスター戦法で挑んだ試合
第4試合 銚子商業1-0岡山東商業(延長12回)
そして金属バットになってからはこの日
平成2年第72回大会 大会第6日
第1試合 秋田経法大付3-2育英
(延長13回 秋田経法大付2年生エース 中川と育英の剛腕 戎の投げ合い
延長11回に肘を痛めた戎が降板し延長13回に決着する)
第3試合 山陽5-4葛生
(あまりにも有名な大逆転劇 1-4と3点ビハインドの状況から
連打で4点 あと1つのアウトが葛生に遠かった)
第4試合 星林5-4中標津
(延長10回 中標津の武田投手が奮闘するも一歩及ばず)
といういずれも記録と記憶に残る1日に肩を並べたこととなりました
【第14日】準決勝
第一試合 近江(滋賀)-智辯和歌山(和歌山)
大阪桐蔭そして神戸国際大付と他の近畿勢を撃破してベスト4に躍進した近江と
宮崎商業との不戦勝があり実質2勝でベスト4に進出の智辯和歌山
初戦までの調整の難しさはあったとはいえ
疲労度合いを考えると智辯和歌山にやや分があるというのが大方の見方であると思われます
近江からすれば継投の方程式である山田君から岩佐君への継投がいつも通りできるか
そのためには序盤に智辯和歌山投手陣から得点を重ねていくような展開に持ち込みたいところです
また岩佐投手が神戸国際大付に最終回攻め込まれたことも不安要素
大阪桐蔭戦で見せたような強かな攻守で対抗したいところです
滋賀県と和歌山県の過去の対戦は和歌山の2勝1敗
S56 63rd 2回戦 ○和歌山工業2-0近江●
(近江初出場の年、この時は「近江高校」というユニフォーム表記でした)
H21 91st 1回戦 ○智辯和歌山2-0滋賀学園●
(智辯和歌山の岡田投手2安打完封)
H30 100th 1回戦 ○近江7-3智辯和歌山●
(智辯和歌山先制も近江の4番北村君の2本のホームランを含む3本のホームランで
智辯和歌山のお株を奪うような攻撃)
またこの両チームの近畿大会での対戦はあまりなくて
春季大会では智辯和歌山1勝0敗
平成27年 春季近畿大会1回戦 ○智辯和歌山12-9近江●
秋季大会では対戦がありません
近江が勝ちますとチームとしても県勢としても20年ぶり2度目の
智辯和歌山が勝ちますとチームとしては19年ぶり4回目、県勢としては19年ぶり13回目の
決勝進出となります
第二試合 智辯学園(奈良)-京都国際(京都)
いわゆる古都対決となりました
奈良と京都が甲子園で対決するのは過去春1度、夏2度あります
<春>
H26 88th春 準決勝 ●龍谷大平安1-2智辯学園○(9回逆転サヨナラ)
<夏>
S8 19th 準々決勝 ○平安中9-1郡山中●
H5 75th 2回戦 ○京都西4-2郡山●
この両チームは今年の春季近畿大会の準決勝で対戦しており
そのときは智辯学園が勝利しています
京都国際
020 000 000=2
000 002 02x=4
智辯学園
この試合、京都国際は平野君から森下君のリレー
一方の智辯学園は今大会まだ投球のない藤本君とベンチ入りしていない大坪君のリレーで
西村君、小畠君は投げていません
ともに投手力の安定感から打線が粘りを見せて勝利に導く試合運び
ともにクリーンアップは強力で智辯の前川君、山下君
京都国際の中川君、森下君の前にいかに走者を出すかがともにカギとなりそうです
先に近畿大会の対戦でも触れましたが智辯学園は春に平野君、森下君の球筋を見たことがあるのに対し
京都国際は西村君、小畠君とは初対戦
もしかしたら近畿大会の再現ということで藤本君の登板ということがあるかもしれません
智辯学園が勝つとチームとしては初めて県勢としては1990年の天理以来31年ぶり3度目の
京都国際が勝つとチームとしては初めて府勢としては2005年の京都外大西以来16年ぶり14回目の
決勝進出となります
これにより考えうる決勝の対戦カードは
近江-智辯学園
近江-京都国際
智辯和歌山-智辯学園
智辯和歌山-京都国際となります
この県勢対戦は
滋賀ー奈良 <春>奈良1勝0敗 <夏>奈良1勝0敗
滋賀ー京都 対戦なし
和歌山-奈良<春>和歌山1勝0敗<夏>和歌山1勝0敗
和歌山ー京都<春>和歌山1勝2敗<夏>和歌山6勝5敗1分
となります
103回目のラストゲームはどのような組み合わせになるのでしょうか