ティンバーフレームという工法があります。
英語でTimber Framing.
2X4は壁などの面で支える工法であるのに対し、ティンバーフレームは日本の在来工法
のように柱と梁で支える工法です。
日本と同じもの。と言ってもスケールが全然違う。
柱、梁の太さは日本の数倍。24センチから30センチ以上くらい。
(日本の在来工法の柱は9センチほど。)
こんな柱です。すごいでしょ。
欧米も初めから2X4だけじゃなく、こんな柱と梁の構造もあるんです。
もともとはヨーロッパから。イギリスではオーク材でやっていたらしい。オークって高級材木ですからすごい贅沢。
これがその当時のイギリスのティンバーフレーム。
実はこれ、あのシェークスピアの生家です。
このように家の内側からも外側からも構造材が見えるように作るティンバーフレームを
ハーフティンバーと言います。
こういうデザインの家ってたまにありますね。
チューダー様式なんて言って日本の大手ハウスメーカーのラインナップにあったりします。
でも、日本のそれの柱、梁はプラスティックの板を外から張るだけのただの飾りです。
このヨーロッパのティンバーフレームがアメリカに渡ってまた進化してアメリカのティンバーフレーム
になりました。
アメリカのティンバーフレームはダグラスファーなどの材木で作ります。
ダグラスファーは針葉樹なのでまっすぐな材料があるので、一本のフレームの長さが長くなり、
大空間ができるようになりました。(イギリスのオークは広葉樹なので長くてまっすぐなのがあまりない。)
こんな感じの大空間。
アメリカはハリケーンなどの強風が多いので、より強風に耐えるように
ハーフティンバーではなく、柱の外側に、また外壁を作ってより風に対応するようになり、
このように、外から柱が見える作りではないものもあります。
また、完全にティンバーフレームにするのではなく、例えば玄関周りだけこのティンバーを使う場合もあります。
こんな感じです。
まあとにかくすごい家です。
アメリカでは成功者の象徴の一つです。
極太柱なので基礎もそれに合わせて巨大になります。
当然、安くはありません。
日本でやったら、坪90万円以上はします。
でも、日本の大手メーカーの家もそれくらいしますからね。
しかも普通のつまらない家で。
それに比べたらこれが坪90万円で出来るのは安いと思います。
もうこれは、完全に趣味の世界なので、こういうのが好きな人にはたまらないと思います。