魔法使いルーフィー | たまふの書物語まりふ

魔法使いルーフィー

それは、日本人の諺で
[悪銭身につかず]と言う。
(笑英語、つまりイギリスにもあるが。
ハワード・ストリンガーは知らなかったのだろうか?)


出雲市行き編成は、倉敷から伯備線に入り
山越えをして、日本海側へ抜けるのだ。

以前は、山陰
本線を通っていたのだが

そちらは、客車編成が往来している。




電車編成なので、苦もなく峠を越えられるのだが

ローカル線そのものの伯備線を越えて行けるのも


近代化の賜物、人々の努力があってこその事だ。



沿線に電柱を立て、架線を引く。


そういう地道な努力があってこそ、の事だ。



そういう行為を、[金を払っているから]と
卑下するような考えは、日本人には
無かったもので


それも、損得勘定だけしか考えない
渡来人の感覚である。





車窓を流れる、鄙びたローカル線の風情を個室で眺めながら、ドイツの神様も
ふと、悪戯をしてみたくなったが(笑)


そこは、理論家である。

シミュレーションを試みてみた。



「悪銭、なんて言うが
金の方に、それこそ日本人の言うように
心があったらどうなるだろう?」



戦前に戻ったドイツで、自国の通貨に
心を、つまり魂を持たせて見たらどうなるだろう。





地続きの国なので、国境を越えて入国してくる
外国人へ、他国通貨と変換されたりするが


渋々、外国人商人の財布に収まったにしても
居心地が良くないのか、あまり商売は
ドイツ国内では上手く行かないようだった。

昔から、フランスとドイツは仲が良くないし(笑)

ロシアともそうだけど



ドイツの人々の持つ理論体系は、割と
単純なところがあるから

フランスの吝嗇な感じ、共産系のそれのような
ものを[みみっちい]と感じられるような
豪放さが、根底にはある。



そういう訳なので、ドイツ通貨に
魂を与えたら(笑)



国外には出にくくなった(笑)。




勢い、西側との交易が増えるようになる。




けれども、ナチス台頭の頃は
それがプラスに働く。



明らかに考えが変なヒトラーには
使われたくないと

ドイツ通貨は、意思を持って
自ら身を隠した。



スイス銀行へ逃れたのである(笑)。



ナチスも、結局外貨で交易せざるを得ず
その外貨は、外国の信用の下に通用するものだから

つまり、戦争は出来ない。



結局ナチズムも崩壊する。

排他は愚かな結論である。



世界統一通貨なら、争いは起こらないのだ。