796 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

796 魔法使いルーフィ

サンライズエクスプレスが、山陽本線を進み
朝へと向かう頃


車中で、出雲神もまどろみながら

日本の行く末を案じていた。


ーーこのままでも、良いだろうが。



アメリカと日本、自由主義者たちはそれでいい。


元々、経済を代理戦争のように考えるのは

日本人、に紛れていた
渡来人の仕業である。



日本を、かつて大東亞戦争に巻き込んだのも
そういう、渡来人の罠であった。



戦争に負けさせて、ロシアや中国で
日本を占領しようという企みでもあった。





その企みは、アメリカ合衆国と原爆によって
阻止された。



その禍恨は、まだ渡来人に残っていないとも
限らない。



ならば、渡来人たちの過剰な欲望を
抑制すべきーーーなのか?

ドイツの神様の言うように。



それは、日本の出雲神が行って良いのだろうか?



と、自身、出雲神は考えた。




世界会議に掛けてから、でも
遅くはないが。





そんなふうに、サンライズエクスプレスは
神様たちを載せたまま、曙に向かう。