745 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

745 魔法使いルーフィ

フランスの女神は、4号車の端にある
ファーストクラス専用のシャワールームに入り、
内側から鍵を掛け、ドレスを解いた。


なぜか、女性型なので

美しく白い裸身が、ドレッサーの鏡に映るが


ステンレスの内装の、機能的な脱衣所は
そのヌードを鏡に映しても、病院の情景のようにしか見えない(笑)。





「若い男の子なら、それでも発情するのかしら」と、フランスの女神は


生き物の生理を連想した。



そういえば、ヒトラーがなぜユダヤを嫌ったのか、と言う理由が

ユダヤの私生児として生まれた経歴、つまり

本人の意思で変えられない出生、にあったのだから



それもまた、精神分析学的な分類に
ピッタリの適合である。



イジメを好む者は、劣等感の持ち主。



アメリカの精神医学会が出版するマニュアル、
法廷でしばし引用されるDSMにも類型として
記されているし、古くはジーグムント・フロイドなども説を唱えている

原体験の記憶である。





ひどくそれを気にしたヒトラーが
ユダヤ迫害をしたのは、極めて個人的な
精神異常だった訳、なのだから

物語なら悲喜劇である。