742 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

742 魔法使いルーフィ

その様子を、もちろん他の神様も
雰囲気で感じ取っていた。


「希望って、気の持ちようなんだな。トイレ掃除が嫌だってのは自然だと思うが」と、ドイツの神様。


「理想、リニアな概念だね。損得って
結局民主主義じゃないから嫌なんだよ、きっと」と、自由の国アメリカの神様は言う。



若者も、老人も。
この日本が明治の頃は、みんな理想を持っていた。



豊かな暮らしをしよう。



そういう理想に燃えていたはずだった。





日本は優しい国だから、例えば神様が八百萬いたりする事を認める。


みんな、同じなんだ。



神社に、仏様があったりする。



例えば外国の神様のように、1つしか偶像がない、なんて事はない。





そういう平和な国だから、いつのまにか
悪い連中が入ってきて

悪い事を始めたんだろう。




表だって戦ったりしないから、利益を掠めようとしたりした。




例えば、人材派遣なんて制度を作って
労働賃金のピンハネをした。


でも、そんな連中に幸せはこない。



金は儲けても、心が醜いから
その心の苦しみを埋める為に、例えば
ぱそな、と言う会社の社長秘書が
有名歌手のあすかと禁止薬物を使ったり。



心が不健康だから、そんなものを使わないと
居られないのである。






そんな連中の手元の金は、本当は
労働者が受け取るべきものである。





そういう悪事を働くのは、実は日本人じゃない。






「まあ、こんな世の中でも
幸福は金じゃ買えないってのは同じだな。」と
出雲神は思った。



あの若者は、心の持ち方ひとつで


美しく行動ができる人になった。



それで、愛をも得られたんだ。



見た目は変わらなくても、である。