738 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

738 魔法使いルーフィ

それはつまり、人間の欲望のうち
物理量で充足しないものを欲望としない、そういう考えである。


理論物理学的に言えば、3次元量で
観測できるものを欲望の対象、例えば
食糧であるとか、睡眠であるとか、
休息であるとか。



そういったものが欲望なら、平和であるし

とめどない欲望に駆られて焦燥感に
苛まされる事もない。




意味もなく、サンライズエクスプレスの
ファーストクラスの室内に
侵入しよう、などと考えない訳だし


つまり健康的な思考と言える。




その若者も、列車が好きだからと言って


他人の平和を乱してまで、欲望を満たそうとは
思わなくなるのだ。







それらは全て1次元的欲求、つまり生物脳で

起こる欲求だから



仮にでも、そこに欠乏感が無意識に
生じないようにする。




よく言われるように、記憶の中にあった

欠乏への畏怖を消してしまえばいいので



そういった神経回路を止めてしまえばいいのだ。






それは、多くの場合

生まれてすぐの頃の環境に、不安があったりした
記憶だったりするからだ。



不条理な記憶に、無意識に束縛される。





朗らかな人は、貧乏でも朗らかだし



不安げな人は、お金持ちでも不安げである(笑)。



そういう不条理をなくしてしまえば


とりあえず、不幸は減るだろう。