706 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

706 魔法使いルーフィ

「それは、日本人には助けはいらないと
お考えなのですか」と、アメリカの神様は言う。


出雲神は、いやいや、とにこやかに手を振り

「助けてあげてもいい。それもいい。
でも、何もしなくても真の日本人は変わらない。強い民族だから。その証拠に」と


出雲神は、さっき皆が話していた
マクドナルドの事を例にした。


真の日本人の多くは、庶民だから
お金の使い道を知っている。


アメリカの資本家の手先になった男が
「外食に誘導すれば、大儲けできる」などと
日本人を見下した発言をしたが


それこそ、小賢しい考えで

誘導などに誰も乗らなかった。


だから、失敗した。




理由は簡単で、この男に魂が無かったから。



美味いものを安く売ってあげれば、誰だって来る。



美味しい、という感動が心を動かす。



でも、誘導とか儲けとか
そこに真実がない。

騙しだけだ。



「なるほど、レッセフェール」と、フランスの女神は言った。


自由にしても、やがて淘汰される。





「その社長も淘汰されたしな」と、ドイツの神様も言った。




「アメリカのマクドナルドは、もっと量があって、満腹の感動があるよ」と、アメリカの神様。




そう、それも感動だ。


どちらもなければ、誰の感動も呼べない。