699 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

699 魔法使いルーフィ

サンライズエクスプレスと、並んでゆくのは
新幹線、スーパーエクスプレス。
滑らかな流線型の先端で、地平を舐めるように。


スパークノイズも少なく、ひゅう、と加速していく。


品川の電車車庫、さっきまでこの編成が居たはずの
線路が幾重にも連なる、夜見ると
工業的な美術モニュメントのような、その
光るレールは、幾何学的な美しさを以て
旅情を誘う。




走る、サンライズエクスプレスの車内では
等速運動のモデルのように、心地好い移動感が続く。




それは、ニュートン力学の示すF=maの通りである。


新幹線程度の速度でも、時計が遅れるのは
よく知られた現象で


例えば、GPS衛星航法でも
時計を較正するのは、技術者には常識であったりもする。




ロビーコーナーで、神様たちは
楽しく旅を満喫している。



ノンアルコールビールでも、なぜか酔えるのだろうか(笑)



となりのシャワーコーナーから出てくる
若い女の子の
愛らしい姿に、アメリカの神様は、口笛、
にこにこ(笑)。



フランスの女神は、まあ、はしたない、とは
言いながら(笑)


「男ってそんなものね。でも、そういう楽しみがあると
侵略したりしないからいいけど」と、真理。



ドイツの神様も、うんうん、と頷き

「まあ、行動力のはけ口はなんでもいいのさ。ヒトラーが、もしモテ男だったら
あんな事しなかっただろうしね」
と、笑う。



確かに、そういえば
侵略をしたり、君臨したがる人達は
あまりモテそうな人達はいない(笑)。


ムソリーニもそうだったし。


日本の軍部もそうだった。




言ってみれば、愛のない連中である。