648 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

648 魔法使いルーフィ

そんなふうに、思い出してあげることで

天国のリチャードや、エリックは
幸せなのかもしれなくて。


リチャードの親友、スティーヴは
ドラムを叩きながら、そんな白昼夢を
見ていて

めぐが、その夢に
おじゃましたのかもしれなかった。



音楽が好きな、めぐのお父さんが

持っていたレコードの中に、ひょっとしたら
彼達の演奏があったのかもしれないし


ラジオか何かで、流れていたリズム&ブルースを
めぐが、小さな頃に
それを聞いて、なにげなく

夢に思ったのかもしれないし。



それは、どうでもいいけど




レコードの
中に、リチャードは
いつまでも残る。


永遠に。



聴けば、リチャードの楽しかった演奏は
いつでも蘇る。



それも、ひょっとしたら
天国なのかもしれなかったり。



音楽だけじゃあなくて、

映画でも、物語でも。


そうして、生きてきた証を残すのも
生き物の在り方、かもしれないと


めぐは思う。