636 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

636 魔法使いルーフィ

ふたりの神様は、そのエスカレーターに
並んで乗った。

アメリカンの神様は、それなりに主張も強い。


わざと、空いている方に乗った。


それで言う。「メールにあった、攻撃性を弱める方法、それで上手く行くなら、いいかもしれないな」と、言いかけた時

スーツケースを転がして来た年配男、サラリーマンふうの眼鏡の尖った男が

事もあろうに、神様を後ろから無言で押す。



いい歳をして、と誰でも思う。

意外に若者より年配に多いのだが(笑)。


神様は、ひらりと自らを無にした。



空中に消えたのだが、ほんの一瞬。



眼鏡男は、スーツケースごと
エスカレーターの下に転落した(笑)



どんがらがっしゃん。




何が起きたか本人はわからぬまま、気絶した(笑)。






「やるねぇ」と、神様が言うと

アメリカンの神様は、にやりと笑って親指を立てた。



「少し、痛い目にあった方がいいのさ、ああいうのは」と言って笑った。




自分で落ちたんだから、暴力でもなんでもない。



ルールの上でも、エスカレーターは歩いていけない、と
書いてあるのに

ふつうに乗ってる人々を、ルール違反するものが


強迫するなんてのは、自由の国アメリカには
居られないよ、撃たれて終わりさ、と
アメリカンの神様は、そう言った。Winkして。(笑)。