628 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

628 魔法使いルーフィ

神様は、オリエンタルエクスプレスに乗って
大陸を渡り、はるか極東の日本を目指す事になった。


そのために、地上に下りて
切符を手に入れたのだけど。


途中、めぐたちの夢に付き合っていて

すでに、深夜。


オリエンタルエクスプレスが、bluemorrisに
着く時間。



寝静まるホームには、誰もいない。


銀色の機関車が、静かに海沿いの駅に到着する。

長く伸びたビューゲルっぽいパンタグラフが

ちょっと不釣り合いに見える。



臙脂の客車編成は、寝台車だから

みんな、寝静まっている。



もちろん、高級な列車だから
途中駅のここから乗るよりは

海の向こうから乗ってくるのだろう。



ディナーを楽しんだりして、それぞれに
列車の旅を楽しんで。



「おなじ人間なのにのぉ」と

神様は、さっきのアメリカ人や
日本人たちが
好んで、掌コンピュータをせわしなく
操作しながら歩いていたりする様子を
思い出していたりした。




もっとも、ヨーロッパの外れで
オリエンタルエクスプレスに乗るような
人達は、もう
気ぜわしい生活からはリタイヤメントした
後なのかもしれないが。



どこかしら、アメリカンな生活って
動物的に見えて
ヨーロピアンな生活は、どちらかと言えば
植物性な感じ。


そんなふうに、神様は


さっきの、リサの歌った
LED ZEPPELINと、めぐの好きなヴァン・ヘイレンを


聞き比べて(笑)




静かに絶望するような、天国への階段の

最初の部分、それと



ヴァン・ヘイレンの明るいギターソロ、その
奔放な感じを


対比してイメージを想起したりして。





「ロックも、民族音楽だの」なんて(笑)



面白い感想を述べて。

客車のステップを上った。