620 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

620 魔法使いルーフィ

神様は、愉快になった。
それはもちろん、生き物じゃないから
愉快って表現が当たるかどうか
わからない。


それで、めぐが出てきたリサの夢に
ちょっと、時間を逆転して覗いてみたくなった。



ひょい。




と、懐中時計の針を指で戻すように
神様は、少し前の、もちろん

夢時間だから、簡単に乗り越えられる。



誰でも、いつでも、どんな時でも。


リサの記憶の中なのだから、当然だ。



その事を、傍観しているめぐ自身が驚いた。




めぐは夢の中で魔法を無意識に
使ってるので。







リサの夢の中セッションには、naomiとれーみぃも出ていて。



出ていて、って言ってもお化けじゃなくて(笑)。



それは、リサの夢が作った幻だろう。



ホログラムみたいだから、神様でなくても
誰でもわかる。




リサの意識の中で、イメージされてるのは
なぜか、学校の図書館みたいなところで


そういう、静かなところでLED ZEPPELINを演奏したい、なんて破壊的な夢は

つまり、抑制への反発をイメージしてた。





れーみぃは、長い髪をさらりと流して

レスリースピーカーのオルガン、ドローを目一杯引いてあるそれの前に立って

静かに微笑むのが、彼女らしいけど
それでロックすると、かえって不気味だし(笑)


LED ZEPPELINに、キーボードはいないから
どういう音を出すのだろう?


と、神様も思ったり(笑)まあ、夢だから。




naomiは、ジョン・ボーナムの役らしい。


さっぱりとしたジーンズで、ワークシャツ。
冷静な彼女らしいリズムキープをしている。


固いサウンドだ。



ベースが足りないが、まあ夢だ(笑)。



めぐが、アコースティックギターで


Eマイナーで、ベースラインをクリシェしながら


細やかな、アルペジオで


天国への階段を、弾き始める。

奈落に落ちていくような気分になる、それだ。



すこーしづつ、メロディーが下がっていくからだろう。