576 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

576 魔法使いルーフィ

「忙がんでな。間に合わなかったら予備があるからの」と、リサのおじさんは

車掌の制服を、上着だけ脱いで、カーテンを取り替えながら。


寝台車の整備を手伝っているnaomiに声を掛けた。
12号車。



カーテンまで架け替えて、洗濯されたものに
替える。


結構な手間だけど、換えなくても走れるのだけど。



やっぱり特別な列車だから。


naomiは、予備、と言う言葉が
良くわからなくて、きょとん、としていると


スーパーモデルのような容姿の彼女が
18才なりのかわいらしさを見せて


リサのおじさんも、にっこり、と微笑み

「んだな、列車全体がひとつ、スペア」と。



壊れた時の用心に、とってあるとの事。


でも、4時間あれば整備できるから


スペアを出さないで、やろうと


車掌の仕事じゃない、カーテンの取り替えを
手伝ったりして。


別に、誰に言われた訳でもないし
お金の為でもなくて。


列車を走らせるのが、仕事。

みんなのために。



(笑もちろん、残業手当ては出るだろうけど)、




夜勤明けでも、そんなふうに頑張るのが
鉄道職員。




naomiは、自身の就職先の郵便局をイメージした。



24時間、眠らない郵便局。


みんなのために働く事の嬉しさは

似ているかな、なんて
naomiは思う。