569 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

569 魔法使いルーフィ

もの想いに耽る間もなく
回送1列車は
車庫に着く。

と、同時に

洗車ラインで、車体の外回りを洗う。



短いトンネルみたいな、洗車機を
列車は、くぐり抜けるのだ。




お湯が掛けられて、ブラシにシャボン玉。



くるくる。



「おもしろいねー」と、れーみぃは

にこにこ。



列車の中から、見る事なんて
めったにない。



アルバイトなんてあまり縁の無かったれーみぃにとって


職場経験も、楽しい想い出だろう。





白いシャボンが、ブラシにつけられて

窓ガラスを洗ってゆく。


お湯が、ブラシで掛けられて。


トンネルの中を通りながら、長い列車の旅の間で

風を受けて、ついた埃や砂が


お湯と一緒に落ちてゆく。