559 魔法使いルーフィ | たまふの書物語まりふ

559 魔法使いルーフィ

列車はひたすら走り、終着駅を目指しているけれども

普段、走る時間ではないので


他の列車の合間を縫って、ゆっくりゆっくり。


そういう、ゆったり感が
かえって、旅を楽しむ乗客だけになってしまったこの1列車、ノーススターを
包んでいる。



お酒を酌み交わしている、料理長と

さっきのおじいさんも


食堂車のキッチンから持ってきた
チーズやら、生ハムやらで

めいめいに、楽しめて。




時々、赤信号で止まっても


別に、気にしない(笑)。





料理長も、とっくに仕事を終えて

本当なら、夜に備えて寝ている時間帯。




折り返しの2列車、帰りは午後9時の発車だから



夕方までに、bluemorrisの駅に着けばいい、
着かないなら、途中で乗り換えればいい(笑)


そんな豪気な、料理長だが


男は、そのくらいでなければダメだ(笑)。




男の仕事は、そういうものである。





もちろん、夜の食事の支度も必要だけど



どの道、この列車が折り返すのである(笑)。




慌てても仕方ない。





慌てる、と言うのも



人間の想像が、時間の概念を越えてしまうせいで



理論的に、3次元の時系列に

乗せて、シミュレーションすれば



別に、慌てる事もない。


間に合わないなら、慌てても仕方ないので
別の策を講じるだけだ。




列車料理長は、帰りの支度、食材の仕込みを



地上でするように、列車無線で
bruemorrisに頼んでおいた。


お見事、料理長。(笑)。