ちいさな木の葉 | たまふの書物語まりふ

ちいさな木の葉

風吹く丘の、梢。
木の葉は、きょうもゆらゆらゆれています。


おひさまのひかり、きらきら。
そろそろ夏、でしょうか。

草萌える季節、空もぼんやりと穏やか...


きょうもいちにち、のんびり。

木の葉は、そんな風に思っていました。


その時です。


風に、ひゅう、と乗って
やってきた、大きな鳥さんが
梢をかすめていきました。

木の葉は、梢と離ればなれになってしまって。

風に舞っていきます....


ひら、ひら。


木の葉は、丘の風に乗って
高いところまで舞い上がりました。


...これから、どうなるの?


ちょっと、木の葉は心配になりました。
でも、なんとなく、いつもと違う
新しい事が始まるような気持ちも
どこかにありました。





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