今日は、私の知人「T村」さんのことを書きます。
タイトルにもあります通り、「中国人を拾った」らしいです。
ちなみに「T村」さんは・・・
○イケメン好き
○福岡空港勤務(航空会社ではありません)
○×イチ(あんまりここでは関係ないけど・・)
○クチは悪いが意外とナイーブ
○お客さんからよく「あの人おかま??」と周りの人が聞かれる
以下、「T村」さんからのメールの内容
(3/24 17:21)
タイトル「路頭に迷った中国人を拾った事件」
一昨日、空港国際線ターミナルで休憩中タバコ吸いにうろうろしてたら白いジャンパー着た兄ちゃんが「チケット!ダイレン、チケット?」って聞いてきた。
その時間はすでに夕方で福岡発の中国線は終わってしまった時間帯。
「チケット買いたいの?もう今日は中国に出発の飛行機はないですよ。明日あそこのCカウンターで買えますよ。」って言ったんだけど通じない。英語もダメ!あらあらどうしましょう?ってことでなんとか筆談で教えてあげた。
夜20時頃仕事を終えそこを通ると、彼がベンチに座り込んでいたんで、「あら、この兄ちゃんどうするとかいな?もうすぐ国際線ターミナルは閉館時間だし警備員から追い出されるんに・・・」って思って一度通り過ぎたんだけどやはり気になる。
あっそうだ!ゲイ友のKは確か中国語が話せるはず。と、Kに電話。
「これこれこういう中国人がいるっちゃけど電話で事情聞いて通訳して~」
と、中国人の兄ちゃんに電話を差し出したのでした。
Kが電話口で事情を聞いて通訳してくれたところによると・・・
①東京に3/14に来て働いていたんだけどわずか一週間で会社が倒産した。
②母親が急病でハルピン(中国東北地方)まで帰らないといけない。
③現在の所持金¥25,000
④福岡にいる友達に足りない旅費を借りようとしたがすでにその友達は帰国していた。
⑤今夜泊まるとこないから空港のベンチで過ごそうと思っていた。
と言う。
あらら~。どうしよう~!
とりあえず今日はどうしようもないから母に電話し、「空港で中国人拾ってこれから連れて帰るから今夜泊めてあげて」
母いわく「いいわよ。寝るのお座敷でいいわね。夕飯もでしょ?男の人??」
Kに電話口で通訳してもらい、「心配するな。俺に任せろ。」と自宅に連れて帰ったのでした。
帰りの電車内はお互いにどうコミュニケーションを取ればいいのか分からず無言・・・。まぁ途中からは筆談でわかってるんだかわかってないんだか。
家に帰り地図を持ってきて夕飯食べながら筆談していると彼は大連・青島・上海・北京・・・etc、と中国の各都市を指さし、ここに行きたいと言い出した。しまいにはソウルを指さす。
え~?!この兄ちゃんいったいどこに飛びたいのよー??
よくよく聞いてみると距離が短いほうがチケット安く買え、とにかく海を越えて大陸に渡り陸路ハルピンを目指すというらしい。
なんたって所持金¥25,000だもんね。
でもソウルはないでしょ!陸路北朝鮮を通って行くんかい!(呆&笑)
夜も遅くなったんで明日は遅番12時出社だから午前中に車でキャナルシティ近くにある「中国通商」という中国専門の格安航空券を取り扱ってる旅行社に連れていく、そこには中国語喋れる人がたぶんいてチケット買えると思うから心配しないでと筆談、身振り手振りで伝え床についた。
・・・とは言ったものの格安航空券は当日でも買えるものなのか?当日は正規運賃じゃないの?¥25,000では絶対に無理でしょ?!と思い俺は寝られなかった。
朝7時に起きて身支度をし、彼に朝食をすすめるがソーセージ1本食べただけ。コーヒーもお茶もいらないと言う。自分の行く末を思い緊張してるのか?心配するなと伝え車で出かけた。
途中、都市高速から博多埠頭に釜山行きのフェリー「カメリア」が見えた時、彼は「あれはどこに行くのか?」と聞く。釜山に渡っても途中陸路で北朝鮮は通れないってばー!
キャナルシティ近くの「中国通商」は古いビルの2階にあり、いかにも中国人がやってます!といった感じの旅行社兼中国人向けの雑貨屋。
階段を登り入って行くと日本人の女の人がひとりで店番をしていた。中国語話せる人はいないかと尋ねると中国人の社長は営業で出ていると言う。
昨日からのいきさつを話し、午後の中国国際航空、大連行きの片道チケット代を聞くと
航空運賃¥49,000+燃料サーチャージ+空港税+発券手数料+当日なので緊急手数料
と言う。合計6万弱。やっぱりね。
したらフェリーは?と彼が言い始めた。
フェリー~~???
俺は初めて知ったのだが、週2便(水・土曜日)に下関港から青島行きのフェリー「奥林汽船」があると店番の女の人がパンフ持ってきて言う。
青島まで3日間。二等B船室(いわゆる雑魚寝部屋)片道¥15,000だそうな。安っ!
そこへ中国人社長が帰ってきた。事情を話し¥25,000握りしめた彼を挟んで通訳してもらった。
T村「お母さんが病気なんでしょ。週2便しかないフェリーで3日もかけて下関から青島に渡ってさらにハルピンまでは大変だよ。えい!こうなったら俺がお金貸してなんとしても今日午後の大連行きの飛行機に乗せるから、その¥25,000は持っときなさい。ハルピンまでの交通費もいるでしょ?お金はいつ返してくれてもいいから。それと、もし中国で路頭に迷った旅人を見かけたらその時は助けてあげてね」
それを聞いていた社長さんが「じゃあ航空運賃¥49,000だけに負けとこう」と言ってくれ、俺はお金をおろしにコンビニへ。
(カードで支払いたかったんだけど現金商売だそうな)
発券・支払いも済ませ社長さんにお礼言ってそのまま空港へ。
「中国通商」の賀社長ありがとう。
空港で無事にチェックインを済ませ彼の顔にも安堵の表情が・・・。
別れ際にお母さんのお土産にと博多銘菓「とおりもん」を渡した。
彼は大連に着いてもそこから約1,000キロ離れたハルピンまで列車で帰ると言う。
中国の列車の運賃jは知らないが東京~福岡間ほどある距離を¥25,000では心もとないだろうと封筒に¥5,000入れて餞別として渡した。
出発口に去って行く彼の後姿を見てたら涙が出そうになった。
彼は無事にハルピンの家に着いたかしらん?
『旅人が行く先で幸せに出会うことを
試練に遭うことなく旅の目的を達して無事岸に戻りつき
喜びのうちに家族を再会できることを』
おわり
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【後記】
今、思えば一番最初ベンチの彼の前を一度素通りした。でもなんかわからないけど気になって戻ってみた。人の出会いとはそんなものなのかもしれない。不思議だなぁ。
彼のどこでもいいから海を渡って陸路で家を目指そうとする根性には脱帽した。
俺がこれまで国内外旅行して助けてもらった時はすごーく嬉しかったからその恩返ししただけ。
俺は金はない。でも優しい心はいっぱい持っている。
ケチケチしないの!出し惜しみはダメ!たんまりそれは使わないと。
彼が言った、「会社倒産」「母親が急病」は嘘かもしれない。貸したお金は戻ってこないかもしれない。
でもそれでもいいと思う。金は天下のまわりもの。また働けばいいもんねー。
人にお金を貸す時は返ってこない、「あげた」と思って貸さないと!
(でも正直言うと返ってこなかったらちょっと痛いんだよね~。)
今回の事件を振り返り、以上のことを自分に言い聞かせている今日の休日です。
※母いわく、彼を泊めたお座敷に敷いた布団は敷いたときのままで全く乱れがなくシーツもシワがなくて寝た形跡がないとの事。
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