先週5/14に大千穐楽をむかえた「おちょやん」
まだ時折、台詞や場面が浮かんだり、、久しぶりに大きな余韻がある朝ドラでした。
10代の頃から見ていた好きな女優、杉咲花さん(つい花ちゃんと呼んでしまいます)ヒロインに決まって嬉しかったけれど、関西弁だけはちょっと心配・・だったものの、
(真似では通用しない関西弁、あの樹木希林さんも関西弁を使う役だけは引き受けなかったとのこと)関西の友人の違和感ないとの言葉、関西出身の共演者や視聴者の方からも上手との声を見て、その心配は杞憂に終わり、花ちゃんすごいなあ!と。
何よりも、彼女が千代という役を心底愛している純粋な熱量が伝わってきて、きっとその気持ちが共演者や現場にも波及しているんだろうなと。いいものを作りたいという創り手全員の気持ちが画面越しに感じられて、惹きつけられました。
「私たちは役に生かされている」と特番で話していた花ちゃん。
沢山のキャストの方が、放送終了後、自分の役を書いてもらったことに感謝しているのを見るにつけ、その作者である脚本の八津弘幸さんの話を聞いてみたくなり。
インタビューを探していたら、八津さんがゲスト出演したラジオ番組,黒衣でナレーションを担当した桂吉弥さんのインスタライブを聞くことができました!
どちらも八津さんの飾らない率直な語り口で、興味深いエピソードばかり。
印象に残ったものを書き留めておきたいなと思います。
浪花千栄子さんがモデルではあったけれど、役者としてのサクセスストーリーにフォーカスするだけでは半年が物足りないかなと、舞台やラジオドラマは要素のひとつであって、大変な苦労をした女性がどうやってそれに立ち向かい、人との関わりの中で救われていくかと描きたかった。
確かに最初はもっと芝居で活躍する場面があるのかなと思っていたのだけれど、結果的に誰にとっても普遍のテーマである家族、人との繋がりをずっしりと感じられて。。
ラスト3週はどの回も泣けて仕方なかったなあ。
父テルヲ、夫一平の描写は厳しすぎるかもしれないと思ったけれど、そこをオブラートに包んでしまうとヒロインがそこから立ち直る姿にごまかしが出てしまうので、踏ん張って厳しく書いたとのこと。
テルヲをこれ以上見たくないとか、一平を史実とは違った描写にしてほしいとの声をSNSで沢山みかけたけれど、ここで踏ん張ってくれる作家さんで本当によかったと終盤を見ていて実感しました(それでもドラマとして成立するよう史実よりはかなりマイルドに描いていたと思う)本当の辛さから立ち直った千代が言うからこその「今ある人生がすべて」の台詞の説得力。
花篭の人の伏線回収について、半年の間楽しんでもらうための仕掛けのひとつとして考えたエピソード。でもただ仕掛けとして面白いだけなく、ちゃんとそこに人の思いが乗っかって千代の前進する力になり、人を赦すというテーマにもなるといいなと思い、栗子さんにしたとのこと。
奇抜だったり単なる思い付きのような仕掛けではなく、ちゃんと物語全体を考えているうえでの壮大な伏線回収。途中で栗子さんを出した方がいいかとの案もあったそうですが、八津さんが頑なに遠くから見守っている設定にしたいと言ったとのことで、ああすごいなあと。作家が終わりまでをちゃんと見ている脚本は最後の密度とカタルシスが違う!
書き留めておくとキリがないのですが、まだこの番組を聞くことができるようなので、おちょやんロス?の方はよかったら聞いてみてください![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/002.png)
らじるらぼ聞き逃し 八津弘幸さん
5月20日AM9時55分まで配信中
とてもわかりやすく、おちょやん創作について話してくれています。
黒衣でナレーションを担当された桂吉弥さんのインスタライブ。
土曜のまとめ放送も担当されていた吉弥さんは、すべての台本に目を通して、映像も見られていたので、色々な角度から聞きたいことを八津さんに質問してくださって(かなり、ぶっちゃけな話も 笑)すべて率直に答えてくれてとても面白かった!
熊田さんの下の名前がなかった理由など、ネットで話題になったことにも触れてくれたり、貴重なエピソードが沢山。
その中でも「つねに自分を疑っている、視聴者をなめるなと」「やれるだけのことをやったら、あとはできあがったものがすべて(言い訳はしない)」という言葉を聞くと、こういう作り手の作品を見ることができて本当によかったと。これってドラマだけじゃなくすべての脚本に通じるような気がします。
吉弥さんによると、台本にあった台詞がカットになっていたり、場面が変わっていたりということも多々あったようなのですが、自分のイメージと違っていても、その場の役者さんの熱量を優先してもらっていいと(本当に大事なところさえ変わっていなければ)
朝ドラは半年という長丁場なこともあり、よく作家と演出との間でトラブルになり、作家が降りてしまうこともあるけれど、全てはこの信頼関係なんだなあと。
ネットに上手いことを書いていらした方がいて。
作品は作家の子供のようなものだけれど、八津さんは上手く子離れできている人。
ちゃんと相手を信頼して、子供を預け委ねるけれど、育児放棄せず、責任は取ると。
自分で責任を取る部分と、相手にゆだねる部分。
このバランスってすごく大事だなって思うのです。
そして作ったものが相手に喜んでもらえるかどうかを一番に考える。
色んな話を聞いて、ますますこれからも八津さん脚本の作品が見たいなと思いました。
ご本人は、おちょやん以上のものを今は書ける気がしない出がらし状態(笑)と書かれてましたが、そこまで出し尽くしてくれた作品だから、演じる人も見る人も幸せな気持ちになれたのではないかなと思いました。
桂吉弥さん インスタライブ ゲスト八津弘幸さん
こちらはいつまでかわかりませんがアーカイブ有り。
160分以上とかなり長いですが(笑)聞き応えあります。
「おちょやん」最終回、春子によばれて「はあい」と返事をしてふりむく千代に寄るカメラ。杉咲さんは、本当に竹井千代を生きていたんだなあと心から感じられる、この役を生きてきた幸せが感じられる、わすれがたい表情でした。
まだ時折、台詞や場面が浮かんだり、、久しぶりに大きな余韻がある朝ドラでした。
10代の頃から見ていた好きな女優、杉咲花さん(つい花ちゃんと呼んでしまいます)ヒロインに決まって嬉しかったけれど、関西弁だけはちょっと心配・・だったものの、
(真似では通用しない関西弁、あの樹木希林さんも関西弁を使う役だけは引き受けなかったとのこと)関西の友人の違和感ないとの言葉、関西出身の共演者や視聴者の方からも上手との声を見て、その心配は杞憂に終わり、花ちゃんすごいなあ!と。
何よりも、彼女が千代という役を心底愛している純粋な熱量が伝わってきて、きっとその気持ちが共演者や現場にも波及しているんだろうなと。いいものを作りたいという創り手全員の気持ちが画面越しに感じられて、惹きつけられました。
「私たちは役に生かされている」と特番で話していた花ちゃん。
沢山のキャストの方が、放送終了後、自分の役を書いてもらったことに感謝しているのを見るにつけ、その作者である脚本の八津弘幸さんの話を聞いてみたくなり。
インタビューを探していたら、八津さんがゲスト出演したラジオ番組,黒衣でナレーションを担当した桂吉弥さんのインスタライブを聞くことができました!
どちらも八津さんの飾らない率直な語り口で、興味深いエピソードばかり。
印象に残ったものを書き留めておきたいなと思います。
浪花千栄子さんがモデルではあったけれど、役者としてのサクセスストーリーにフォーカスするだけでは半年が物足りないかなと、舞台やラジオドラマは要素のひとつであって、大変な苦労をした女性がどうやってそれに立ち向かい、人との関わりの中で救われていくかと描きたかった。
確かに最初はもっと芝居で活躍する場面があるのかなと思っていたのだけれど、結果的に誰にとっても普遍のテーマである家族、人との繋がりをずっしりと感じられて。。
ラスト3週はどの回も泣けて仕方なかったなあ。
父テルヲ、夫一平の描写は厳しすぎるかもしれないと思ったけれど、そこをオブラートに包んでしまうとヒロインがそこから立ち直る姿にごまかしが出てしまうので、踏ん張って厳しく書いたとのこと。
テルヲをこれ以上見たくないとか、一平を史実とは違った描写にしてほしいとの声をSNSで沢山みかけたけれど、ここで踏ん張ってくれる作家さんで本当によかったと終盤を見ていて実感しました(それでもドラマとして成立するよう史実よりはかなりマイルドに描いていたと思う)本当の辛さから立ち直った千代が言うからこその「今ある人生がすべて」の台詞の説得力。
花篭の人の伏線回収について、半年の間楽しんでもらうための仕掛けのひとつとして考えたエピソード。でもただ仕掛けとして面白いだけなく、ちゃんとそこに人の思いが乗っかって千代の前進する力になり、人を赦すというテーマにもなるといいなと思い、栗子さんにしたとのこと。
奇抜だったり単なる思い付きのような仕掛けではなく、ちゃんと物語全体を考えているうえでの壮大な伏線回収。途中で栗子さんを出した方がいいかとの案もあったそうですが、八津さんが頑なに遠くから見守っている設定にしたいと言ったとのことで、ああすごいなあと。作家が終わりまでをちゃんと見ている脚本は最後の密度とカタルシスが違う!
書き留めておくとキリがないのですが、まだこの番組を聞くことができるようなので、おちょやんロス?の方はよかったら聞いてみてください
![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/002.png)
らじるらぼ聞き逃し 八津弘幸さん
5月20日AM9時55分まで配信中
とてもわかりやすく、おちょやん創作について話してくれています。
黒衣でナレーションを担当された桂吉弥さんのインスタライブ。
土曜のまとめ放送も担当されていた吉弥さんは、すべての台本に目を通して、映像も見られていたので、色々な角度から聞きたいことを八津さんに質問してくださって(かなり、ぶっちゃけな話も 笑)すべて率直に答えてくれてとても面白かった!
熊田さんの下の名前がなかった理由など、ネットで話題になったことにも触れてくれたり、貴重なエピソードが沢山。
その中でも「つねに自分を疑っている、視聴者をなめるなと」「やれるだけのことをやったら、あとはできあがったものがすべて(言い訳はしない)」という言葉を聞くと、こういう作り手の作品を見ることができて本当によかったと。これってドラマだけじゃなくすべての脚本に通じるような気がします。
吉弥さんによると、台本にあった台詞がカットになっていたり、場面が変わっていたりということも多々あったようなのですが、自分のイメージと違っていても、その場の役者さんの熱量を優先してもらっていいと(本当に大事なところさえ変わっていなければ)
朝ドラは半年という長丁場なこともあり、よく作家と演出との間でトラブルになり、作家が降りてしまうこともあるけれど、全てはこの信頼関係なんだなあと。
ネットに上手いことを書いていらした方がいて。
作品は作家の子供のようなものだけれど、八津さんは上手く子離れできている人。
ちゃんと相手を信頼して、子供を預け委ねるけれど、育児放棄せず、責任は取ると。
自分で責任を取る部分と、相手にゆだねる部分。
このバランスってすごく大事だなって思うのです。
そして作ったものが相手に喜んでもらえるかどうかを一番に考える。
色んな話を聞いて、ますますこれからも八津さん脚本の作品が見たいなと思いました。
ご本人は、おちょやん以上のものを今は書ける気がしない出がらし状態(笑)と書かれてましたが、そこまで出し尽くしてくれた作品だから、演じる人も見る人も幸せな気持ちになれたのではないかなと思いました。
桂吉弥さん インスタライブ ゲスト八津弘幸さん
こちらはいつまでかわかりませんがアーカイブ有り。
160分以上とかなり長いですが(笑)聞き応えあります。
「おちょやん」最終回、春子によばれて「はあい」と返事をしてふりむく千代に寄るカメラ。杉咲さんは、本当に竹井千代を生きていたんだなあと心から感じられる、この役を生きてきた幸せが感じられる、わすれがたい表情でした。