大路三千雄さんの訃報を知りました。

初めて観劇した月組公演が大路三千雄さんの退団公演でした。



歌劇やグラフで芝居の神様と書かれ、お名前は知っていましたが、タカラジェンヌとしての舞台を観るのは最初で最後。

ルイ14世の毒殺を謀るコンデ公爵、単なる悪役ではない重みのあるお芝居、流石でした。



(ルイ14世の藤城潤さんも渋くてかっこよかった♥)

お芝居以上に印象深いのがショーで一場面出られた「黄の仮面」。

タキシードを着たミッキーさんがせりあがってくると、やはりタキシード姿の老紳士、大路さんが、お洒落した彼はこれから舞踏会に行くところ、皆さんも今宵どうぞご一緒に、と紹介するのですが、その語り口がなんともいえない味わいがあって。
スポットの中にいるミッキーさんには大路さんの台詞は聞こえていないのですが、二人の動きがぴったりシンクロしていて、あうんの呼吸を感じました。
舞踏会が終わり、ひとときの夢のあと、ちょっとさびしそうなミッキーさんに大路さんが近寄って二人がかけあいで歌うのがまた何とも言えずよくて。
今でも大路さんの台詞と二人の歌が耳に残っています。

女優さんとしても活躍されていましたが、やはり最後の宝塚の舞台が忘れられません。

お元気なニュースを知る度に、まだお元気でいてくださると、嬉しく思っていました。

とても寂しいです。

またひとつ自分の知っている宝塚が遠くなったような気がします。

ご冥福をお祈りします。