回顧録というには大げさですが、遅ればせながら2011年をふりかえってみようかなと思います(^^ゞ

最初は絵画から。


絵心がなく絵も描けないのですが(^^ゞ美術館は大好きです。

技術的なことなどは門外漢ですが、本物の絵のエネルギーにパワーをもらったりその迫力に圧倒されたり。

絵から伝わってくる、その時代の空気や描いた画家の人生を感じる瞬間。

確かにその風景はそこにあって、その人はそこにいたんだなあと思うと、全く縁もゆかりもない画家と対話しているような不思議な錯覚に陥ります。

そんな会話を交わせる空間でもある美術館も大切な場所。


色々な美術展の案内を見るたびに、行きたいと思いながら、気が付くと終了間際だったり、人気の展覧会は、超満員だろうなと思うと、つい断念してしまったり(都内の美術館は混み過ぎなんじゃないかといつも思うのですが・・(^_^;))。


昨年も色々気になりながら、結局行けたのは、以前記事に書いた「ヴィジェ・ルブラン展

そして年末に何とか滑り込みで見ることができたロートレック展の二つのみでした。


ルブラン展と同じく三菱一号館美術館(ここの中庭はとても素敵です♪)で開催されていた「トゥールーズ=ロートレック展



The Best of Times


19世紀末のパリ・モンマルトルで活躍した画家ロートレック。

ミュージカル映画「パリのアメリカ人」で映ったそのポスター画が強く印象に残り、一度見てみたいと思っていた画家のひとりです。

パリのキャパレーやダンスホール、芝居小屋のポスター。画像で見たことがある有名な作品を前にして、その実物のポスターの大きいことに驚きました!写真がすでに誕生していた時代だけれど、ポスターの持つ力ってこんなにも大きいものだったんだ・・・とその迫力にただただ圧倒されました。


宮廷画家ルブランと違って、ロートレックの絵の人間たちはどれも決して美しくは描かれていないけれど、人間味にあふれていて、そこにも彼なりの愛情が感じられました。

日曜美術館で紹介されていたロートレックの「人間は醜い、されど人生は美しい」という言葉。

どの絵からもそれぞれの人生が伝わってくるようで、ロートレックは人生をきっと肯定していた(したかった)人なんだろうなあと。ことさらに表情が美しく描かれていなくても、やはりどの人もその人生は美しいと。

なぜか絵を見ていると温かい気持ちになり勇気づけられたような気がするのはそんなことを思わせてくれたからかもしれません。

貴族を美しく描いたルブランと貴族出身で庶民の心をさらけ出すように描いたロートレック。

去年見たふたつの展覧会は偶然にもフランスの画家のものでしたが、どちらにも絵を通してフランスという国を感じました。


この二つの展覧会以外に行きたいものは沢山あったのですが、見逃した中で今も心残りなのが、

山種美術館の夏休み企画 日本画どうぶつえん

7/30~9/11の開催だったのですが、ちょうど一番暑くて一番歯が痛かった(^_^;)ときで、心惹かれながらも見送ってしまいました。

HPを見たら今年の夏休み企画もちょっと心そそられるものになっていて、是非よい季節のときにリバイバル展示してほしい!と密に願っています(笑)


美術展もやはり一期一会。今年も行きたいものとご縁があることを願っています(*^_^*)

そしてもっと混まずに見られるといいのですが・・・(^^ゞ