前回の記事で書いた「CANCAN」はコール・ポーター作曲のミュージカル。

数多くの作曲家の中でもコール・ポーターが残したスタンダードナンバーは、豊かな時代を生きたひと独特のゴージャス感があり、心ときめかせてくれる曲が沢山あって、折に触れて聞くことが多いのですが・・彼の音楽に初めて出会ったのも宝塚でした(*^_^*)

「Night and Day」

1932年にフレッド・アステア主演のミュージカルのために書かれた有名なスタンダード・ナンバーですが、初めてこの曲に触れたのは、宝塚の舞台「風と共に去りぬ」のフィナーレナンバーでした。

本物の外国人かのように思えた男っぽい鳳蘭さんのレット・バトラー、娘役に転向したばかりの遥くららさんのスカーレット。子供心にもそれはまるで夢の中にいるような世界。物語が終わりそのまま始まったフィナーレナンバーで、大階段に立った鳳さんがヴァースの部分を歌いだした瞬間、この曲の持つ世界にいっぺんに引き込まれてしまいました。

懐かしい映像がありました♪ 



数多くのスタンダードナンバーを宝塚で知りましたが、編曲・振付を含めて宝塚に合うようにアレンジしてしてしまう当時の先生方の腕前はさすがだなと今見ても思います。スタンダードナンバーへの造詣の深さ、そして宝塚の魅力をわかっていないとできないことであり、客席から受けた影響の大きさを今更ながらに感じます。
(この場面の直前「セントルイスブルース」の曲に合わせてカンカン帽を使ったダンスも名場面のひとつだと思います)


その後リバイバル上映で観たフレッド・アステアの映画でその場面に出会ったときは(こちらが本家なのですが(^^ゞ)なんだか懐かしい友に出会えたような不思議で新鮮な感覚がありました。
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのダンスはもちろん素晴らしく、こちらも夢のようなひとときでした。

そのナンバーを♪
エレガントとはアステアのためにある言葉なのではないかと思ってしまいます(*^_^*)



宝塚を通して出会えた数々のスタンダード・ナンバーは私の大切な宝物です♪