2日前の火曜夜、NHKBSで放送された映画「エディット・ピアフ~愛の賛歌~」。 

公開時に劇場まで観に行ったのですが、やはりその歌声に惹かれてついつい最後まで見てしまいました。
劇中で流れる歌の音源のほとんどがピアフ本人のものと聞いて、その歌声を聴けるだけでもと出かけた映画館。
有名な「愛の賛歌」も「バラ色の人生」もよかったけれど、一番心に残ったのが、終盤に流れる「水に流して」。
この歌を聴いたとき、とめどなく涙が流れて、思わず帰りに劇場売店でサントラCDを買ってしまいました。



ほんの少女の頃から、生きていくために街角で歌っていたピアフ。
歌手になりたくてなったわけではないかもしれないけれど、それでも彼女の歌から感じられる人生に、心が惹きつけられます。
やはり子供の頃から舞台に立ち、40代の若さで亡くなったジュディ・ガーランドともどこか重なるものを感じます。
生きる手段としての才能ゆえに、心のバランスを失い辛いことも苦しいこともあったかもしれないけれど、でもひとたびステージにたつと発せられるその魂からの歌声に心揺さぶられます。
それもまたまぎれもない才能。
ピアフの歌はピアフにしか歌えないものであることをその歌声を聴く度に実感します。

私は何も後悔しない、人が私にした良いことも悪いことも、過去はどうだっていい、
私の人生、私の喜び、それは今日あなたとともに始まる

人生の憂いも喜びも実感しながらも、振り返らずに歩いていく、生きていく力強さを感じさせてくれるこの歌をまた聴くことができてよかったと思いました。