7/31に紀伊国屋サザンシアタ-で幕を開けた
第八十八回こまつ座公演「兄おとうと」 (←詳しい内容はコチラをクリック)
7/31初日と8/2の回を観劇しました。
7/31の初日。「兄おとうと」は今年1月のシアター1010での公開舞台稽古以来約8ヶ月ぶりですが、劇場もサザンシアターになりどんな舞台になっているか楽しみに劇場へ♪
「満員御礼」の札が貼られた案内に嬉しさと初日独特の緊張感が高まります・・ドキドキ♪
大正デモクラシーの旗手と呼ばれ民本主義の指導者だった吉野作造とその弟で国家に仕える官僚吉野信次。この兄弟を支える妻も姉妹。この4人のメインキャストに、辻萬長さん、大鷹明良さん、剣幸さん、高橋礼恵さん。
各エピソード毎に5役(!)を担当する小嶋尚樹さん、宮本裕子さん。ピアニストの朴勝哲さん。
この6人の息のあった演技と歌(&踊り♪)を堪能した3時間でした。
妻子に苦労をかけながらも常に民のことを考え理想を追い求める吉野作造は、辻さんの誠実で温かいキャラクターによく合っていると思います。吉野作造の台詞には、日常で忘れそうになっていてハッとさせられる言葉が多くそのひとつひとつが心に深く残りました。
その作造を守り支えて力になった妻玉乃の剣幸さん。優しく強く明るくて、懐深く凛として、どんな局面も切り抜ける玉乃は剣さんの魅力にあふれた役柄だと思います。着物姿でときにしっとり、ときにお茶目に、ときに軽快に歌い踊る姿は本当に素敵でした
兄が理想主義者なら現実主義者の弟信次。国家目線でしか民を見ることができない、嫌味なキャラクターになってしまいがちな信次の台詞にもまた人間らしさを感じることができるのは大鷹さんの演技力あってのことと思います。国家につく人間として威厳を保とうとしながらつい覗かせる素の信次の面白さもこの作品の潤滑油になっていたのではと思いました。
その信次の妻君代を演じるのは今回の再演から加入された高橋さん。初日はちょっと緊張されているのかなと思いましたが、妹の持つちょっと甘えたところや現代的な感覚がよく似合っていたと思います。
5役を担当した小嶋さんと宮本さん。小嶋さんは初演からやってらしゃるだけあって動きもお見事。(おにぎりを食べながらのお芝居は最高です 笑)宮本さんもしなやかな動きが印象的。「夢の街 天津」の踊りは何度見ても楽しいです♪
そして舞台の1部となったかのように絶妙のタイミングで流れる朴さんのピアノもとても心地よいものでした
こまつ座の井上さんの作品は、メッセージ色が強い印象がありますが、それが無理なく心に入ってくるのは井上さんの持つ日本語の力と、ユーモアと音楽がいいパランスで組み込まれているからなのでは・・といつも感じます。耳になじむ聞き覚えのあるメロディーと笑いの中で、大事なこと、忘れていたことが、いつの間にかしっかり体に心に残っていく・・。これも大切な時間だなあと、この感覚を忘れたくないなと。それを忘れないためにも、こまつ座のお芝居を観続けていきたいなと思います。
初日は客席も笑いあり拍手ありで大盛況でした♪
8/2。雨模様でしたが、この日も沢山お客さんがいらしていました。
初日から3ステージ目ということもあって、お芝居の間もより緻密に、歌や踊りもより滑らかになっていて楽しめる舞台でした。
そしてこの日は、また別のドキドキが!いつもブログでお世話になっているmonchiさんとのご対面!
開演前に無事お声をかけることができて、休憩時間に色々(主に剣さんのことですが 笑)話に花が咲きました
monchiさんは観劇後、すぐに新幹線で大阪に帰られるということで、わずかな時間だったのですがとても楽しかったですありがとうございました♪
いい舞台を観て素敵なひとときがあり、最高の週末でした
「兄おとうと」は後半にまた観劇する予定なので、どんな舞台になっているかまた楽しみです♪
※「テレアサ GO!GO!MAGAZINE 7/20号」に辻萬長さんと剣幸さんのWEBインタビューが載っています。
ご興味ある方は→コチラ からどうぞ♪
吉野ご夫妻です~お似合いですね